うつ病の傾向と症状

職場でのセクハラ・女性差別によるうつ病

ケーススタディ1
上司からのセクハラでうつ病になったYさん・25歳

■執拗に食事に誘う上司

Yさんは自動車メーカーに勤めるOLです。ある日、上司に食事に誘われたので、軽い気持ちでついて行きました。仕事や人間関係、趣味などについて話しながら楽しく食事をしました。
数日後、また食事に誘われましたが、変な関係だと誤解されるのが嫌で断りました。その後何度も誘われましたが、断り続けると、仕事上のことで相談をしても話をしてくれなくなりました。そんなことが続いたある日、パソコンのメールに食事の誘いが来たのです。

■不安と恐怖で出社ができなくなる

気まずいままでは仕事に差し障ると考え、Yさんは仕方なく食事に付き合いました。すると、前回同様、楽しく話をしてくれましたが、いきなり手を握られたのです。驚いたYさんは慌てて手を引っ込めましたが、今度は抱き締められました。Yさんは怖くて逃げるように店を出ました。食事に付き合った自分を責めるとともに、なんともいえない不安と恐怖に襲われました。
翌朝、なんとか起きて会社に行こうとしましたが、胸がドキドキして動けません。その日は休むことにしましたが、翌日もまた起きられず、結局そのまま会社に行けなくなったのです。

ケーススタディ2
部下からの女性差別でうつ病になったRさん・36歳

■元上司や目上の男性が部下になって

広告代理店に勤めるRさんは、大きなプロジェクトのリーダーに抜擢されました。能力が認められたことが嬉しくて、やる気に満ちていました。
ところが、昨日まで上司だった男性や目上の男性が部下になってしまったのです。自分が上司なのだからと割り切ろうと思いましたが、部下に指示を出しても、思うように動いてくれません。意見を出しても「それは女の甘い考えだ」「その程度のことしか考えられないから、女はダメなんだ」などと言われました。

■男性に負けたくない一心で

Rさんは、男性にバカにされたくない、という気持ちでいっぱいになりました。部下との関係がこじれてプロジェクトが進まないため、会社からは責められました。一人で頑張るしかないと思い、何日も残業して睡眠不足が続きました。
するとある日、例えようのない不安を感じ、急に泣き出してしまったのです。仕事も何も手に付かなくなってしまいました。

一人ですべてやろうとはせず、周りの協力を得て自分の時間を作る

●原因

以前に比べ、女性が働きやすい社会になってきたものの、セクハラや女性差別は無くなっていません。男性と同等に働くには、まだまだ難しい状況にあると言えます。そんな中で、会社と家庭の役割を完璧にこなそうと頑張ることがストレスになり、うつ病を発症することが多いようです。

●症状

ストレスにより、ホルモンの分泌や働きに変調を来し、次のような症状が現れます。

  • 眠れない
  • 強い不安を感じる
  • 頭痛が続く
  • 体重が減る
  • やる気がなくなる
  • イライラする
  • 動悸やめまいがする
  • 食欲がなくなる、または、過食になる

●対策

何でも自分で抱え込まないことが重要です。セクハラや女性差別的な行為を受けているなら、まずは事情を家族や友人に話しましょう。ストレスから解放され、心と体のバランスを保つことを第一に考えてください。
また、女性は男性以上に過酷なストレスにさらされている場合が多いため、男性と同等に完璧にやり遂げようとすると、心も体も疲れてしまいます。仕事も家事もすべて自分でこなそうとせず、周囲に手伝ってもらうようにしましょう。周りの協力を得て自分の時間を持つようにし、ゆったりと過ごす日を作ることが大切です。