How to? うつ病になった時のお金事情

第3回障害年金をもらうのは難しい?

うつ病は、病気による障害の重さを検査数値などで証明することができないので、障害年金の認定が難しいとされています。
さらに近年、請求件数の増加などの影響もあり、審査も厳しくなってきていますので、なんの知識もないまま申請をして、不受理にならないよう必要な申請書類や手順について予め知っておくことが必要です。

うつ病で精神障害年金を受給するのが難しい理由

  • 1数値で明確に判断できないため、基準があいまい
  • 2医師は患者の症状を軽く見がちであり、認定のポイントも知らない
  • 3社会保障費の負担を下げるため、基準が厳しくなってきている

うつ病でもらえる精神障害年金の認定が難しくなった?

以前なら2級と認定された方が、最近では3級と認定されるケースが増えています。
傷病手当金をもらっている人が、初診日から1年6か月しか経過していない段階で、障害年金の申請をされる方に多いようです。障害年金の審査で、病歴の長さも考慮されていることがわかります。
2014年以降は、団塊の世代の多くが65歳以上となり、老齢年金の支給が急増したため、老齢年金、障害年金、遺族年金の合計給付額が急増しています。このうち、老齢年金、遺族年金は書類が整っていれば、問題なく給付される年金です。
年金制度を維持するためには、支給する年金額の増大を出来るだけ抑えることが必要になっています。そのため、障害年金の新規請求の審査が厳しくなってきたものと考えられています。

うつ病は検査数値に出しにくい?

障害年金でも身体にかかわるものに関して、一定の検査数値の基準を満たせば障害認定されますが、うつ病等の精神疾患の場合は、こうした検査数値で障害等級が判断されるものではないため、審査が厳しくなってきています。さらに、障害年金を受ける判断材料として重要なものは、医師が書く診断書となってきますが、患者さんが調子が悪くて病院に行けない場合、調子が悪い時の様子を医師が診察できませんので、診断書に残すことが出来ません。
そのため、医師は患者さんの調子が比較的良く、病院に行ける時の状態しか診断書に書けないのです。その為、2級相当の病状であるにもかかわらず、なかなかうまく症状が伝わらずに、症状を軽く書かれてしまうことになります。

障害年金が受給出来る3つの要件

では、どういった条件がそろったときに障害年金を受給することが出来るのか、確かめてみましょう。

初診日要件 初診日に厚生年金保険の被保険者であること
障害等級要件 障害認定日(注1)に障害等級(1級~3級)に該当すること
保険料納付要 初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があるときは、当該被保険者期間のうち、保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が3分の2以上であること。

例えば、初診日が平成25年6月18日とすると、初診日の属する月の前々月とは、平成25年4月となります。
この人の場合、20歳の誕生日が属する月から平成25年4月までの期間に対して、国民年金又は厚生年金保険の保険料を納付した月と保険料納付を免除された月を合計した期間が3分の2以上あれば、保険料納付要件を満たしていることとなります。
(注1)障害認定日
障害認定日とは、初診日から起算して1年6ヶ月を経過した日又は1年6ヶ月以内に傷病が治った場合には治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待出来ない状態に至った日を含みます)を言います。

■保険料納付要件の特例
平成28年4月1日前に初診日がある場合は、初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの1年間のうち、保険料滞納期間がなければ、保険料納付要件を満たしているものとします。 但し、初診日において65歳未満である場合に限ります。
例えば、初診日が平成25年6月18日とすると、初診日の属する月の前々月とは、平成25年4月となります。この人の場合、平成24年5月から平成25年4月までの1年間に保険料滞納(未納)期間がなければ、保険料納付要件を満たしています。
■障害の程度
障害厚生年金では、障害の程度は1級、2級、3級と分かれており、それぞれの程度は「国民年金・厚生年金保険障害等級表」において定められています。

うつ病による障害年金の認定基準

障害年金の認定基準は、障害の重度に合わせて1~3級に分かれており、1級が最も症状が重く、3級が一番軽度な状態です。

1級 気分(感情)障害によるものにあたっては、高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするため、常時の介護が必要なもの
2級 気分(感情)障害によるものにあたっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したりまたはひんぱんに繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの
3級 気分(感情)障害によるものにあたっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、その病状は著しくないが、これが持続したりまたは繰り返し、労働が制限を受けるもの

※その他の要素として、入院や外来の状況、治療期間、治療法、生活環境(家族の助けがあるかどうか、
福祉サービスを利用しているかどうか)、就労状況(雇用形態、勤続年数)などがあります。

障害年金の手続きの流れは?

初診日を確定したら、保険料の納付記録を確認し、診断書を取得して、各種書類をそろえて年金事務所等に提出するという流れになります。

申請窓口

障害基礎年金:お住まいの市町村の年金課
障害厚生年金・障害共済年金:年金事務所、または加入されている各共済組合

  • 障害年金の受給条件を満たしているか本人が確認
  • 初診日を決め、初診日の証明書を取得
  • 医師に診断書を作成を依頼
  • 病歴・就労状況等申立書作成
  • 戸籍や住民票など必要書類の準備
  • 障害給付裁定請求書を作成し役所へ提出
  • 役所や国民年金機構での書類審査
  • 年金受給決定通知書等が届く
  • 審査が通った場合、障害年金の受給開始