親のためのうつサポート講座

子供を理解する

子供を理解する

日本は戦後からめざましい発展を遂げ、現在の情報化社会へと成長してきました。短期間でめまぐるしく時代が変化したため、世代が変わると考え方や常識もがらりと変わりました。
それは、「親」と「子」という、とても身近な立場の間でも例外ではないのかもしれません。
親である大人の常識を子供に当てはめてしまう前に、子供の生きる世界のことを少しでも知って、改めて子供と向き合ってみませんか。

子供は風邪の子、はもう都市伝説?

少し前まで、公園には子供のための遊具がたくさんありました。小さな子供から遊び盛りの小学校高学年向けのものまでバリエーション豊かで、人気の遊具は順番待ちになることも。野球場のホームベースやマウンド、さらにはサッカーゴールを設置している公園もありましたし、ボールが1つあればどこでも遊べたものです。
しかし現在は、「子供が怪我をする、危ない」という理由で、公園から遊具が撤去されつつあります。ボール遊びさえ禁止とする公園が多いのです。特に都心では、子供の遊び場はどんどん減らされています。
飛んだり跳ねたり動きまわったり、そういう遊びができなくなると子供たちの興味や関心は静かにできる遊び、つまりゲームに向かうようになります。子供たちの遊び場は、野外ではなく屋内、ボールから携帯ゲーム機に変わっていったのです。
しかし、ゲーム機器などで遊ばせすぎると、子供の視力や情緒の発達に少なからず影響を与えます。また、ゲームを買い与えるのにもそれぞれの家庭の事情で差が出てしまい、ゲームを持っていないからという理由で友人関係に影響が出ることもあります。
子供の心身の成長のためにも、郊外に作られた大きな公園で子供を遊ばせたり、子供と一緒にできるスポーツを探してみてはいかがでしょう。子供がスポーツに興味を持ち始めたら、地域などで結成しているスポーツのジュニアチームに入れて、学校外での交友関係を作る手助けもできます。

会わなくても友達と繋がる! 便利なSNSにひそむワナ

インターネットを介して離れた友達とも繋がれるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、近年爆発的に増えています。特に、友達と個別にグループを作ってスマートフォンで会話できるラインは、現代の子供の必須アイテムとなっています。
しかしこのSNSでの交流にも、子供のストレスの元が眠っています。学校の友達とSNSを通じて繋がっているうちに、学校での顔とSNSでの顔、2つの側面が見えてくるのです。学校ではできない話をSNS上でしていると、SNS上のことが原因になって学校生活に影響を及ぼすケースもあります。SNS上でした話を自分だけが知らない、自分がSNSを見ていないうちに他の友だちが自分の知らない約束をしているかもしれない、という思いにとらわれ、一日中スマートフォンを手放せなくなってしまうこともあります。日頃から子供との対話を持ち、交友関係での不安を聞くようにしましょう。子供の社会は大人と少し違いますが、人間関係で思い悩むのは大人も子供も変わりません。

便利なスマートフォンも使いよう

スマートフォンは、メールや通話、ネットサーフィンだけでなく、子供が大好きなゲームをダウンロードして遊ぶこともできます。インターネットに接続して世界中のプレイヤーと得点を競い合うものや、1人で黙々と遊ぶことができるパズル系ゲームまで様々です。子供たちの中では、こうしたゲームが友達の間での共通の話題になっていることも少なくありません。ですが、あまりにも熱中してしまうとゲームをすること自体が目的になってしまい、勉強や交友関係、家族との関係にも影響を及ぼします。とはいえ、スマートフォンを持っていることによりいつでも連絡が取れたり、GPS機能でスマートフォンそのものの位置を調べられるという利便性もありますから、スマートフォン自体を禁止にすればいいというものでもありません。
子供がスマートフォンを持つときは、親子できちんと相談してルールを作るといいでしょう。また、子供の興味をスマートフォン以外にも向けるため、クラブ活動など、熱中できる趣味を応援することも大事です。
現在の中高生のスマートフォンの普及率は5割を超えており、2人に1人はスマートフォンを使っていることになります。携帯電話の各キャリアからも、中高生への普及を狙ってキッズスマートフォンや学生向け料金プランが提供されています。なんでもできる便利なスマートフォンだからこそ、親子でと上手に付き合っていくことが今後ますます重要になってくるでしょう。

屋外の遊び場が少なくなったことで子供は屋内で遊ぶことが多くなりました。また、パソコンやスマートフォンなどの情報機器が発達したことで、インターネットを介した子供社会が形成されるなど、親世代が育った環境と今の環境では違うことがいくつもあります。
もちろん、子供が今の環境に適応できるように配慮することも親の役割です。
大切なことは、選択肢を減らして子供の行動を固定することではなく、色々な選択肢を与えることであるといえます。
「子供が家にこもりっきりで心配」「ゲームばっかりしている」
そんなとき、パソコンやスマートフォンを取り上げてしまうのは簡単ですが、選択肢が狭まるだけで何の解決にもなりません。それよりも、外で遊ぶことの楽しさを教えるためにレジャー施設や旅行に連れて行ってみてはいかがでしょう。