心と身体に降りかかる、うつ病の大きなリスク

うつ病を知る

日本国内のうつ病患者数は、100万人を超えています。生涯有病率は3~7%とされ、この数値も年々増加傾向にあります。そういった背景から、うつ病はかなり身近な病気として理解され始めていますが、未だに周囲から「甘えだ」「気の緩みだ」と誤解されがちであることも事実です。うつ病を患った本人でさえ、「これは病気じゃない」と思い込み、うつ病を見逃してしまうケースもまだまだ少なくありません。うつ病は気持ちの問題ではなく、れっきとした病気。治療せずにいると、あなたの人生そのものに大きなリスクが降りかかることになります。ひとつの病気を放っておくと、連鎖的にいくつも別の病気を発症することもあります。うつ病のリスクをご紹介します。

うつ病を治療しないでいると、人生にリスクが降りかかる?

身体的疾患の併発

心臓近辺で起こる不整脈や心筋梗塞、脳の血管に異常が出る脳梗塞や脳卒中などは、生死に関わる大きな病気として有名ですよね。こういった病気は、うつ病を治療せずにいると罹患リスクが高まってしまいます。ストレスによって身体の機能が混乱すると、脳や心臓がきちんと働かなくなってしまうこともあるのです。

中高年の病気というイメージの強い脂質異常症や糖尿病なども、実はうつ病によってリスクが高まります。20代、30代の若い方でも、まったく無縁でいられるというわけではありません。普段の食生活だけでなく自分の心にもよく気をつけていないと、健康は保たれません。

うつ病によって様々な病気へのリスクが高まること、おわかりいただけたでしょうか。

 

心の症状による日常生活への影響

うつ病の症状は日常生活にも影響を及ぼします。もっともわかりやすいものだと、意欲の低下とマイナス思考です。何をするにも億劫で、仕事も勉強も手につかない。そんな自分に罪悪感や嫌悪感を覚えて表情が暗くなる。小さな失敗がいつまでも気になって、自分がいらない人間になったような気分になる。こんな生活で、いつもと同じように仕事や勉強ができるはずがありません。効率は下がり、周囲からも不思議に思われます。

マイナス思考は、一度思い込んでしまうと自分一人でプラス思考に転換するのは困難です。以前は気にならなかったようなささいなことで落ち込み、いつまでも気分が晴れない。意欲低下や睡眠不足で効率が下がった自分に落ち込み、周囲が心配してくれるのが申し訳なくてまた落ち込む。いつまでも気持ちが上向きになることなく、負のらせん階段を転げ落ちていくばかりです。

少々おどかしてしまいましたが、うつ病が日常生活にも大きく影響すること自体は事実なのです。

 

絶対ダメ! 自殺リスク

治療せずに放置したうつ病には、先に挙げた症状に加えて希死念慮(きしねんりょ)という症状があらわれます。耳慣れない言葉ですが、死に積極的に憧れ、自殺を考えたり実行に移してしまうことです。うつ病人口が増えたことで、なんだか最近元気がない、様子がおかしいと思っていた人が突然自殺してしまうという事例は、今や日本ではありふれたものとなってしまいました。

WHO(世界保健機関)のデータでは、自殺者の実に7割以上がうつ病を含む精神疾患が原因で自殺しており、その中でも3割以上の自殺者がうつ病を苦にしての自殺です。うつ病は今や世界規模での問題となっています。

ふとした瞬間に「消えてしまいたいなあ」「死んだら楽になるかなあ」などと考えてしまっていたら、気づかないうちにうつ病が進行している証拠です。大好きな人たちを悲しませる前に、病院へ行きましょう。

 

まとめ

うつ病から身体に及ぼすリスクと、心の症状による日常生活へのリスクについてお話しました。脳にストレスがかかることで、心だけでなく身体の機能までも狂ってしまいます。気づかないうちに恐ろしい病気になるリスクが高まってしまううつ病は、他の病気と同じように早期に発見して治療を行うことでリスクを最小限に抑えられます。

現在はうつ病治療に対する助成システムが整い始めており、うつ病治療を開始、継続することが容易になっています。「なんだかうつっぽい」と感じたら、些細なことでも専門の医師に相談してみましょう。

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