焦りは禁物。復職時・復学時の舵取りが重要!

うつ病を知る

うつ病回復の終盤のステップ。それは職場や学校への復帰、社会生活の再開です。うつ病の療養で長く休んでいたから、早く復職・復学したいという思いもあるでしょう。ですが、「しっかり休んだから、もう大丈夫なはずだ」と、焦ってしまっている気持ちはありませんか? 再発の危険性もあるうつ病に、焦りは禁物です。心の声だけでなく身体の声にもしっかり耳を傾けて、落ち着いて舵取りをしていきましょう。では、具体的にどんなことに気をつければよいのかをご紹介したいと思います。

回復期にこそ慎重に。悪化のリスクを考慮して動く

回復期は、「回復が終わった期」ではなく「回復している期」

うつ病の治療には、3段階のステップがあります。
それは、「急性期」「回復期」「再発予防期」です。
このうち、うつ病の症状も緩和され始め、気力が充実して行動を起こそうという意欲が沸き上がってくるのが回復期です。回復期は、うつ病治療薬の助けがあり、心と身体にもしっかりと休息を取っている状態なので、「もううつ病を克服できたのでは」と思うようになります。そういった段階を踏みながら、うつ病治療の最終的なステップである社会復帰を目指していくことはとても大切なことです。しかし、焦りは禁物。うつ病は再発する可能性が高く、回復期に無理をしてしまうとまた逆戻りしてしまうことがあるのです。復職・復学に向けて意欲的になることはもちろん素晴らしいことですが、この段階での舵取りが、うつ病治療の成否を決める重要なポイントとなります。

心の声だけでなく身体の声も聞いてみよう

前述したように、回復期は気力に満ち溢れ、行動する意欲も沸き上がっている状態です。これまで家の中でゆっくり休んでいた反動のように、外にでかけたい、何かしたい、職場や学校に戻りたいと考えるようになります。回復期とは本来、そういった「やってみたい」と思うことを少しずつ実践していく期間なのです。ですが、心の回復速度に比べて、身体はゆっくりと回復していきます。気力はうつ病の治療薬で取り戻すことができますが、体力はそうもいきません。遅れを取り戻そうと焦ってしまい、「あれもこれもやらなくては」と思ってしまいがちですが、身体がそれについていけるとは限らないのです。「あれをやろう」「これをやろう」と考えるときには、心の声だけでなく身体の声もきちんと聞いてあげてください。

「やりたいこと」と「やらなくてはいけないこと」の見極め

「やりたいこと」と「やらなくてはいけないこと」、特にうつ病の方にとってこの違いは非常に大きなものです。気力と体力があるなら、積極的に挑戦していきたいのは「やりたいこと」。どれだけ元気になっていても、自分ではもう大丈夫だと思っていても、「やらなくてはいけないこと」はもう少しだけ後に取っておきましょう。「やりたいこと」をするときには、気力や体力を意欲が後押ししてくれます。ですが、「やらなくてはいけないこと」をするときには、負い目や不安、焦り、義務感などのネガティブな気持ちを出発点としてしまいがち。挑戦しようという意欲があったとしても、なかなか達成することはできません。

何かしようと思うときには、自分の「やりたいこと」と「やらなくてはいけないこと」を考えてみてください。復職・復学「したい」なら、ちょっとずつ試してみるのは素晴らしいことです。ですが、復職・復学「しなくては」という気持ちなら、もう少し後に取っておきましょう。いつか、自然と「したい」と思えるようになってからでも遅くはありません。

まとめ

うつ病の回復期で重要なことは、とにかく「無理をしない」ということです。一番大きな目標は、急いで社会復帰することではなく、再発しないようにきちんとうつ病を治すこと。自分はやれるはずだ、やらなくては、という思いで行動するのではなく、少しずつ身近なところにあるものから始めていきましょう。うつ病の治療では、焦らずゆっくり、自分にあったペースで舵取りしていくことが何よりも大切なのです。

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