躁(そう)状態って何?どうしてよくないの?

うつ病を知る

躁(そう)状態というと、躁うつ病を思い浮かべる人が多いかもしれません。別名では双極性障害として知られている病気です。躁状態とうつ状態を繰り返すことが特徴で、うつ病とはまた違っています。躁状態とは具体的にどのような状態のことを指すのでしょうか?また、放っておいて何か問題があるのでしょうか?今回は、躁状態についてご紹介いたします。

そもそも躁状態とはどんな感じ?

躁状態とは気分が異常に高揚している状態のことをいいます。うつ症状と真逆の状態というと想像しやすいかもしれません。開放的な気分に包まれるので、活動的になることが一般的です。そのように聞くと、「躁状態の一体何が問題なのか?」と考えてしまうかもしれません。問題なのは、躁状態が病気によって起こっているということです。病気なので、もちろん治療の対象になります。治療をしなければ、症状が悪化したり、いざ治療を始めても治るのに時間がかかってしまったりすることも考えられます。躁状態とは、気分の高揚を認めて活動力が増す状態ですが、そのような状態が病気によって引き起こされているという点をまず認識しておくことが大切なのです。

躁状態とうつ病は関係するの?

躁状態は病気です。躁状態が起きた後にはその反動として、うつ状態がおとずれます。躁状態を起こす代表的な病気としてよく知られているのが、双極性障害です。双極性障害とは、躁状態とうつ状態が周期的に波のようにしてあらわれます。そして、あらわれる躁状態の症状が強ければ強いほど、その反動も大きく、ひどいうつ状態に悩まされてしまう特徴があります。躁状態では気分が高まり、開放的になるので、幸福感を味わうことができます。それを気持ちが良いからと放っておくと、うつ状態になったときの反動が大きくなり、より苦しい気分の落ち込みを味わう恐れがあるわけです。

うつ状態といっても、躁状態のあとにあらわれる「うつ」はうつ病とは異なる病気です。専門家であっても見分けにくいというというほど症状はよく似ていますが、治療方法は異なります。したがって、できるだけ正確に診断を受けておくことが大事なことでもあります。場合によっては、セカンドオピニオンをお願いしてもいいでしょう。

 

躁状態であらわれる具体的な症状とは?

躁状態であらわれる症状がどのようなものなのか具体的にみてみましょう。「気分高揚」「気分爽快」「幸福感」「自信の過大」「自尊心の肥大」といったように、基本的に気分が明るく、気持ちが大きくなる特徴があります。そのように気持ちが高ぶることで、「活動量の増加」「多弁」「易怒性」「攻撃的」「性欲亢進」「不眠」などといった行動が認められます。

本人が病気であると自覚することはまれで、躁状態で自ら受診をするということはあまりありません。眠らずにひたすら活動を続けたリ、食事をしないで活動を続けるといったようなようすが認められます。周囲の人間からすると、落ち着きがないと感じるかもしれません。コミュニケーションに支障が出たり、問題行動に発展したりすることも考えられます。

躁状態と一言でいっても、なかには「軽躁状態」といい、症状が軽度にとどまるものもあります。双極性障害でいうと、躁状態にまでいたると1型、軽躁状態にとどまると2型に分類されています。しかし、どこからどこまでが軽躁状態で、どこからが躁状態であるかという線引きは簡単ではありません。

 

躁状態の問題点

躁状態になると、気分が高揚し活発になります。気分が良くなり活動的になるのは良いことのようですが、それは病気によって引き起こされているということを忘れてはいけません。気分が高揚し活発になりますが、冷静に対応ができることが少なく、問題行動に結びついてしまいがちです。特に、根拠があるわけでもなく、ただ病気によって自信に満ちあふれているだけなので、一線を超えることも容易です。高額な買い物をしたり、夜遊びをしたり、何人もの異性と同時に付き合ったり、攻撃的になり暴力をふるったりしてしまいます。そのような行動が社会的にまたは人間的に問題でないはずはありません。その結果、日常生活に支障をきたしてしまうことにもなります。

では、軽躁状態ではどうなのでしょうか。躁状態にも軽躁状態があることをお話ししました。気分が良いと、やる気が出たり、仕事がはかどったりするので、問題があるというよりは、むしろ、良い状態のようにも思えて放置しがちです。軽度であれば放っておいても良いかというと、そうではなく、やはり病気による気分の高まりなので、問題に結びつくことが考えられます。軽躁状態であってもまた、躁状態の性質をもっているのです。自分に対する自信にも根拠が乏しく、したがって周りは困惑してしまうことも少なくありません。高ぶる感情をコントロールすることが困難なので、買うべきでないと頭では分かっていても浪費をしてしまったり、ささいなことにまでクレームをつけてしまったりします。軽躁状態であっても、やはり良くない結果を招く可能性は少なくないのです。

 

気分が高まり活発になる躁状態も放置はダメ

躁状態とは開放的な気分になり、自信がわいて、活動的になる状態をいいます。一見、良いことのように感じますが、病気によって引き起こされている状態なので、社会的または人間的に逸脱した行動を容易に起こしてしまいがちです。浪費や借金、性的問題、暴力などといった行動に結びつきやすいのです。軽躁状態であっても、やはり病気であるという事実に変わりはなく、感情の高まりをコントロールすることが難しいとされています。大きな問題がないからと放置をしておくと、のちにやってくる反動(うつ状態)で苦しまなくてはならないことにもなるので注意しましょう。

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