秩序に否定的?ディスチミア親和型うつ病とは

うつ病を知る

一般的なうつ病と少し違うタイプのうつ病というものがあります。新型うつ病という言葉として聞いたことがあるかもしれません。ディスチミア親和型うつ病とは新型うつ病のひとつで注目されています。従来のうつ病とはどのような点で違いがあるのでしょうか?ディスチミア親和型うつ病の症状や、なりやすい人、対策について紹介していきます。

うつ病の基本的な分類について

うつ病というと従来は「真面目で几帳面な人」がなる病気として考えられていました。うつ病の症状としては「気分が落ち込む」「イライラする」「自分がダメな人間だと感じる」など気分の沈みが認められることで知られています。休息と抗うつ剤の服用によって回復することも特徴です。他にも特徴が異なるタイプのうつ病も昔から存在しており「非定型うつ病」と分類されていました。発症の仕組みはよくわかっていません。しかし従来のうつ病の診断基準は満たしますが、必ずしも休息や薬が有効ではないのです。

そして注目されるようになったのが「新型うつ病」です。新型うつ病とはメディアが作った造語で医学的には正しい言葉ではありません。造語なので定義があいまいですが、新しいうつ病として提唱されている「逃避型うつ病」「現代型うつ病」「未熟型うつ病」「ディスチミア親和型うつ病」などを指します。社会の変化や精神科医への敷居が低くなったことなどが関係して、若い世代にうつ病と診断される人が増えているのです。

 

ディスチミア親和型うつ病の症状とは?

一般的なうつ病は真面目で仕事熱心な中高年が、自分は未熟だと完璧を目指し、そのストレスに耐えられずにうつ病を発症することが典型的なパターンでした。そのような典型的な人を「メランコリー親和型」と提唱されています。それに対して注目されるようになったのが「ディスチミア親和型」です。若い世代の20~30代に多く認められるうつ病です。

ディスチミア親和型うつ病の症状は、うつ病の症状と大きく変わりはしません。しかし従来のうつ病によく認められる「憂うつ症状」は比較的に少ないとされています。したがって軽症に感じられることも少なくありません。精神的症状よりも、むしろ「身体がだるい」「疲れがとれない」などといった身体的症状を訴えることが多い傾向です。

またディスチミア親和型うつ病にかかる人の特徴として治療に積極的であることもあげられます。かつては精神科や心療内科を受診することはできるだけ避けたいと考える人が多い傾向でした。しかしディスチミア親和型うつ病と診断される人は、自らすすんで精神科を受診し、うつ病だと思うと診断書を求めることも少なくありません。その後もたびたび自分の症状をうつ病症状であると確認をするために治療が長期間に及ぶことも考えられます。

 

ディスチミア親和型うつ病になりやすい人の考え方とは?

ディスチミア親和型うつ病になる人はもともと仕事に熱心である人が少なく会社のルールや社会の秩序に否定的です。秩序やルールに従うことが大きなストレスとしてのしかかり、うつ病発症の原因のひとつになっていることが少なくありません。責任感に乏しく逃避傾向も認められます。自分に非があるのではなく他人を非難する傾向があるのです。やる気が出ないと会社のルールに従わない一方で、人間関係には敏感で、傷つきやすいといわれています。他人の目を気にしないのかというと決してそうではないのです。他人から良く思われたいという意識はむしろ高いと考えられています。したがって他人との関係がうつ病発症の原因になることも少なくありません。仕事に身が入っていないと注意をされると自分のすべてを否定されたかのように落ち込んでしまったり悪意なく放たれた言葉に必要以上に傷ついてしまったりするということがあるのです。一般的なうつ病の特徴のひとつとして「がんばれ」と励ますことは禁句だといわれています。しかしディスチミア親和型うつ病の人には多少の励ましはむしろ必要だともいわれているのです。

ディスチミア親和型うつ病の有効な対策とは?

自分の考え方がうつ病の原因のひとつになっているケースでは考え方の修正を行っていくことがうつ病の発症予防や再発予防に有効です。しかし長年培ってきた自分の考え方を自分で変えるというのは容易ではありません。自己否定にもつながる恐れがありますから、とても難しい問題で、専門家の元で行うことが理想です。

一般的なうつ病の治療が休息と投薬であるのに対してディスチミア親和型うつ病には、それらの治療法があまり有効でないことでも知られています。過度に休息をするのではなく、適度なストレスも必要であると考えられているのです。可能であれば周囲の人のストレスを適切に管理し、モチベーションを維持するように働きかけてあげられるとよいでしょう。

 

最後に生活習慣を規則正しく保つことは、どのようなうつ病であっても非常に大切なことです。「朝起きて夜に眠る」「日中は適度に活動をして3食をきちんと食べる」など特別なことではありませんが、うつ病にかかると、これを守ることが簡単ではないのです。自分で意識することも大切ですが、可能であれば周囲の人も積極的に関わってあげるとよいでしょう。

 

ディスチミア親和型うつ病と従来のうつ病には違いがある

うつ病というと怠けていると勘違いされる時代がありました。少しずつうつ病の認知度もあがり、多くの人が正しい知識をもてるようになりつつあるなか、新しいタイプのうつ病「ディスチミア親和型うつ病」が特に若者の世代で多く診断されるようになりました。秩序を嫌い、仕事にはあまり熱心ではない一方で、注意をされると必要以上に気にしてしまうといった傾向です。治療には積極的ですが、常にうつ病と確認をするあまりに、うつ病から抜け出しにくいともいわれています。可能であればカウンセリングを受けるなどして、考え方の修正を行うと良いでしょう。従来のうつ病のように休息をするのではなく、適度にがんばる姿勢も大切です。

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