梅雨時期の体調不良がうつを引き起こす。うつを防ぐには?

うつ病を知る

 

うつ病には季節性情動障害というものがあり、特定の季節にうつ症状が出やすくなることが知られています。その特定の季節の1つに梅雨時期があり、梅雨時期特有の気圧や温度、湿度の激しい変化が体にさまざまな不調を与え、うつ病も発症しやすくなってしまうのです。

 

ここでは、梅雨が体に与える影響やうつとの関係、うつ病の予防につながる梅雨の過ごし方などを紹介します。

 

梅雨時期に注意したい代表的な不調

 

梅雨は、気圧や温度、湿度が激しく変化しやすい時期です。そのため、それらが人の体にもさまざまな影響を及ぼし、体の不調として現れてくることも少なくありません。

 

例えば、梅雨時期は常に湿度が80%を超えるような状態にあるため、精神的な不快感が続きやすくなります。また、自律神経は天候に影響を受けることが分かっており、低気圧で天気の悪い日には副交感神経が優位になって体がリラックスモードに入り、エネルギー消費が減少します。その結果、梅雨の日特有の体の重さややる気が出ないなどの症状が現れるのです。

 

他にも、日照時間が減少することにより、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌量が低下して睡眠障害が起こりやすくなったり、脳内神経伝達物質であるセロトニンの分泌量が減少してイライラするなどの感情の乱れに悩まされたりするといった影響が現れます。これらのことから、梅雨は精神的不快感が強いだけではなく、身体的な不調にも悩まされやすい時期だと言えるでしょう。

 

梅雨がうつ病を引き起こす原因に?油断できない春から夏への気候の変化

 

梅雨時期は、ただでさえ高温多湿による不快指数が高い時期です。そこに激しい気候の変化が重なり、もともとあった頭痛やめまいなどの症状が悪化してしまう人は少なくありません。また、冷たい飲み物やアルコールの多飲による胃腸の不調、少ない日照時間による抑うつ気分の慢性化など、さまざまなうつ病を発症させる要因が存在しています。

 

それだけではなく、梅雨が始まるのは爽やかな晴天が続く5月の後です。ゴールデンウィークの疲労が溜まっている時期でもあります。天候のギャップと潜在的な疲労が表面化して、不眠やめまい、食欲不振、抑うつなどの症状が悪化しやすい条件が揃っているのです。

 

さらに悪いことに、梅雨をなんとか乗り切ったとしても、その後には夏がやってきます。日照時間の少なさは解消されるものの、冷房により室内と屋外の気温差が大きくなって自律神経に大きな負担をかけやすくなるため、まだまだ油断することはできません。

 

このように、梅雨そのものの悪条件に加え、梅雨を挟んだ季節の変化がうつ病の要因となります。食欲不振や不眠、慢性的な倦怠感、意欲や気力の低下といった症状に気がついたら、放置せず早めに病院を受診するなどして適切な対応を取るように心がけましょう。

 

セルフケアでうつ病予防!梅雨を上手に乗り切るポイント

 

梅雨によるうつ病を防ぐためには、できる範囲でセルフケアを行うことが大切です。まず心がけたいのは、規則正しい生活を送ることです。生活リズムの乱れは、心身の不調を悪化させる大きな原因になります。食事や生活の時間をできるだけ一定にし、栄養バランスの整った食事を摂るよう心がけましょう。ただ、梅雨の時期は胃腸が弱っていることも多いため、自分の状態に合わせて胃腸への負担が少ないメニューを選ぶようにします。

 

次に、部屋を清潔に保つことが重要です。梅雨時期は温度も湿度も高いため、ダニやカビなどが繁殖しやすくなっています。これらのハウスダストによるアレルギーリスクの増加や、部屋が汚いことによるストレスを避けるためにも、こまめな清掃を心がけましょう。

 

もし時間と体力に余裕があれば、適度な運動を取り入れることも大切です。特に梅雨時期は悪天候により外出の機会が減り、運動不足に陥りがちです。運動不足は自律神経の乱れや血流の悪化の原因となるため、フィットネスクラブなどを活用して体に刺激を与えるようにしましょう。適度な運動を取り入れると、その疲労感によりスムーズな入眠が促されますし、セロトニン分泌が促されて気分が安定するなどの効果も期待できます。

 

梅雨が明けても気持ちが晴れなければうつ病を疑おう

 

梅雨が明け、天候の回復とともに体調や気分の落ち込みが改善するようであれば、特に心配は不要です。しかし、梅雨明け後もいつまでも倦怠感や気分の落ち込みが継続するようであれば、うつ病を疑いましょう。うつ病の診断は、2週間以上にわたって抑うつ気分や意欲の低下、睡眠障害などの症状が1日中継続する場合になされます。自分には価値がない、死にたいなどと考えてしまうのもうつ病の特徴的な症状です。

 

また、判断力や集中力が低下して家事や仕事などの日常生活に支障をきたすケースも少なくありません。これらの症状に心当たりがあれば、早めに精神科や心療内科などの専門医を受診するようにしましょう。うつ状態にあるか自分で判断するのが難しい場合は、周囲の人に相談するのも方法の1つです。うつ病は自分では気づきにくい病気ですが、周囲から見ると表情の暗さや反応の鈍さ、飲酒量の増加などの変化がはっきり見えることも多いのです。

 

うつ病は、放置していても改善することはありません。放置すればするほど症状が悪化して治療も難しくなるため、「何かおかしいな」と感じたら早めに対応するよう心がけましょう。

 

油断できない梅雨時期の体調不良!長引く不調は早めの対処が吉

 

梅雨時期の体調不良は、つい時期的なものと放置してしまいがちです。しかし、梅雨時期の不調がうつ病を引き起こしてしまう可能性もあるため、油断はできません。梅雨を上手に乗り切って、身も心も健康な状態で夏を迎えられるようにしましょう。

 

もし梅雨が明けても不調が長引く場合は、早めに病院を受診して適切な治療を受けることが大切です。

 

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