双極性障害の治療中でも仕事は両立できる?!

うつ病を知る

精神疾患とストレスとの関係は深く、ストレス社会の現代では精神疾患を発症する人が増えているといわれます。双極性障害もその一つです。治

療と仕事を両立するためには、まずは双極性障害という病気についてしっかり理解をすることが大切です。今回は、双極性障害の治療について、そして仕事と治療を両立させるポイントについて解説します。

 

双極性障害の症状と経過について

双極性障害はうつの症状と躁の症状を交互に発症する病気で、以前は躁うつ病とよばれていました。うつの症状ではやる気をなくしてしまったり、気分が落ち込んでしまったりします。

ほかにも、集中力の低下が認められたり、以前は好んでいたことさえにも興味がなくなったりする傾向です。倦怠感を訴えたり、食欲の低下、睡眠の変化など身体的症状が出ることも少なくありません。

 

一方、躁状態になると一転して気分が高揚します。多弁になったり、いろいろな考えが次々に浮かぶ観念奔逸という症状が認められたりするだけでなく、活動的になる傾向です。

 

聞いただけでは、躁の状態は特別に問題のないことのように感じるかもしれませんが、他人に対して攻撃的になることもあり、問題を生じることが多々あります。後先を考えずに行動することが多く、高額な買い物をしたり、非現実的なビジネスを始めたりすることもあるのです。

 

さらに、躁状態にあるときは本人が病気であることを認識できないことがあり、治療に少なからず影響を及ぼすおそれがあります。

 

双極性障害の病相は、最初は5年という間隔で訪れることが多いといわれています。その間、躁やうつの症状が落ち着いている時期もあります。しかし、治療はきちんと続けていなければいけません。勝手に治療を止めると、病相の間隔が少しずつ短くなってくることがあります。最終的には1年間で何度も病相を繰り返すことにもなり、薬も効きにくくなってくるので注意が必要です。

 

双極性障害の治療と受診するポイント

双極性障害の治療の基本は内服治療で、気分安定薬や抗精神病薬が処方の中心になります。「躁状態か」「うつ状態か」「不眠があるのか」「眠らないのか」「再発を予防したいのか」など症状や治療の目的に応じて薬を選択しながら治療が進められます。一番使用する可能性の高いリチウムという薬は、副作用のコントロールが難しく、血中濃度を測りながら内服をしていく必要がある薬です。

 

双極性障害はうつ病と同様、うつの症状を呈する時期がありますが、うつ病とは治療薬が異なることもあります。初めて診察するとき、過去に躁状態を経験したことがある場合には、現在がうつの状態であっても忘れずに伝えなければいけません。精神科の医師であっても、うつ病と双極障害のうつ状態の区別は難しいのです。

 

また、薬物療法に加えて精神療法を行うことも少なくありません。両者を併用することで、治療効果が高まるとされています。精神療法のみで双極性障害を治療することは困難ですが、薬物療法と併用することで治療を順調に進めることができたり、再発の予防効果が高まったりするメリットがあります。

 

当然ですが、治療は早くに始めることに越したことはありません。しかし、双極性障害の場合、本人の病識の有無によっては受診が遅れることも考えられます。うつ状態のときには比較的に病気であるという自覚を持ちやすいのですが、躁状態では病識に欠ける傾向です。躁状態では、気分が高まったり、さまざまな考えが浮かんだり、多弁になります。

 

そのような状態が4日以上続く場合には、精神科を受診することをおすすめします。ただし、本人に病識がない場合は家族が受診を促さなければいけませんが、躁状態にあると同時に怒りっぽいこともあるので注意が必要です。難しい場合は、家族だけでも受診をして相談をするとよいでしょう。

 

双極性障害治療中の人が仕事を続けるためのポイント

双極性障害の治療で一番大切なことは、治療をきちんと続けることです。双極性障害はうつ症状から発症することが多いといわれています。気分が落ち込み、何事もやる気が出ない状況です。そして、躁状態になると一転して気分が高揚します。さまざまなアイデアがひらめき、活動的にもなります。

 

そのことが、仕事に良い影響を与えることもありますが、他人を攻撃したり、傲慢な態度で接したり、悪い影響を与えたりすることも少なくありません。どちらにしても、本人はどちらかというと気分が良いと感じて、病気が治ったかのような錯覚に陥りがちです。

 

そして、服薬を勝手に中止することもあり、病気の治りが遅れたり、悪化したりする原因になります。勝手な判断は避け、医師と相談をすることが大切です。

 

また、双極性障害は生活習慣やストレスが発症の要因になると考えられています。調子がよくなってきたからと、仕事で無理を重ねたり、徹夜をしたりすると悪化や再発のきっかけになるかもしれません。できるだけ規則正しい生活を送るようにし、食事や睡眠をきちんと取ることを怠らないようにしましょう。

 就労支援サービスも利用しながら仕事と治療を両立する

双極性障害はうつ状態と躁状態を繰り返す病気ですが、まずは本人と家族が病気を認識することが大切です。そして、他の病気同様に治療は早期に開始することが大事になります。治療の基本は内服ですが、症状が治まっている時期でも内服を続けなければいけません。

 

しかし、双極性障害は躁状態のときに気分が良くなることから、本人が勝手な判断で薬を止めてしまい、問題となることがあります。仕事を続けるためにも、医師の指示通りに薬を内服していくことが大切です。症状が比較的に安定していても、自己判断で薬を中断してはいけません。気になることがある場合は、必ず医師に相談しましょう。

 

また、規則正しい生活を心がけたり、ストレスをためないようにしたりすることも再発予防には重要です。仕事を休職した場合、復帰は焦らず、自分に合った就労支援サービスを利用する方法があります。まずは、自治体に連絡をして、どのような就労支援サービスがあるか相談してみることがおすすめです。

 

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