冬にうつ病を発症?その原因と対策!

うつ病を知る

冬になると、やる気が出なかったり、体がだるく感じたりすることはありませんか?心当たりがある人は、もしかしたら冬季うつ病かもしれません。季節に関係して発症するタイプのうつ病があり、日照時間が関係していると考えられています。今回は、冬に発症する冬季うつ病について、発症の原因とその対策について紹介します。

季節とうつ病は関係するの?

季節の変わり目に体調を崩してしまうということは経験したことがある人が多いでしょう。一般的に人間は気温や天気などに左右されにくい動物だとされていますが、なかには季節の変化を敏感に感じる人がいることがわかってきています。冬になると、気分が落ち込み体調がすぐれないという人は、冬季うつ病かもしれません。うつ病にも幾つかの種類があります。よく知られているものは、真面目な性格の人ががんばり過ぎることで発症するメランコリー型うつ病です。

 

メランコリー型うつ病と症状は似ていても、本人の性格や問題の対処の仕方が異なるうつ病は非定型うつ病、精神的な症状よりも身体的な症状が強く出る仮面うつ病、うつ病の症状が出現したのちに躁(そう)の症状がおとずれる双極性障害などもあります。そのほか、ある季節になると、特別な理由もないのに気分が落ち込む人がいることがわかっています。季節性情動障害といい、毎年冬になるとうつ病の症状が現れるケースを冬季うつ病と呼んでいるのです。

冬季うつ病は日照時間の減少が原因?

冬季うつ病の発症には日照時間が関係していると考えられています。日本の夏と冬では太陽の出ている時間に差がありますが、その太陽の光の差によってうつ病の症状が現れるというのです。実際に、緯度が高い北欧はうつ病患者が多いことでよく知られています。夏には白夜といい太陽が沈まない日がある一方で、冬は極端に日照時間が少なくなる地域です。日本においても、季節によって、気分、食欲、睡眠に変化が現れるという人がいることがわかっていて、特に20代から30代の若い女性に多いとされています。日照時間がうつ病に与える影響には、セロトニンとの関係が考えられています。セロトニンとは脳内神経伝達物質のひとつで、セロトニンが何らかの原因で不足することで、うつ病が発症するとされています。

 

太陽の光を浴びると、目の神経を介して脳が刺激され、セロトニンの代謝が促されることがわかっています。日照時間が少なくなると、セロトニンの代謝が低下してしまうおそれがあるのです。さらに、太陽の光はメラトニンの分泌にも関係しています。メラトニンとはセロトニンと深い関係があり、睡眠に大きく関与している物質です。メラトニンの分泌がうまくいかないと、熟睡できなかったり体内時計を狂わせてしまったりするおそれがあります。

冬季うつ病の症状とは?

冬季うつ病の症状は通常のうつ病とほとんど同じです。気分が落ち込んだり、これまで楽しんでいたことが楽しめなくなったりと活動力が減ってしまいます。ただし、一般的なうつ病では食欲の低下がみられることが多いのに対して、冬季うつ病では食欲が促進して特に甘いものが食べたくなる傾向にあります。うつ病患者に多い不眠も少なく、逆によく眠る人が多いともいわれています。

 

そして、冬季うつ病の最大の特徴として、日照時間が少なくなり始める秋から初冬にかけて症状が出始めて、春になると症状が改善するというものがあります。発症の際にストレスが溜まっていたり精神的なショックがあったりしたなどのきっかけに思い当たる理由がなく、毎年同じ時期に症状が認められるということも大きな特徴です。

冬季うつ病を予防するには?

冬季うつ病の治療には高照度光療法が有効とされています。人工的に作りだした光を浴びることで初夏と同じような照射環境を作り出すのです。冬季うつ病にならないように予防するには、やはり太陽の光に当たることが一番です。夏が終わり、日照時間が少なくなり始めると、積極的に外出するようにしましょう。特に、朝日に浴びることが効果的だとされています。残暑が厳しくても涼しい時間帯であれば外出も苦にならないものです。

 

特に、太陽の光が当たらない室内で仕事をしている人や自宅が職場というような人は、朝にウォーキングや散歩を習慣にするとよいでしょう。また、セロトニンの原料となるトリプトファンを多く含む魚や肉、乳製品、大豆製品を意識しながらバランスのとれた食生活を心がけることも大切です。アイルランドは北欧に位置しますが、うつ病の発症率が少ないと報告されています。その理由に魚を中心とした食事が関係しているのではないかといわれています。秋になると、サバやアジといった魚を積極的に摂取するのもおすすめです。

日照時間の少なくなる冬は積極的に外出して冬季うつ病の予防を!

日照時間が減少すると脳内のセロトニンの代謝が低下するおそれが出てきます。冬になると、やる気が低下したり体がだるかったり、集中力が低下したりすると感じる人は注意が必要です。脳内のセロトニンが不足すると、うつ病を発症する可能性が高まります。予防としては、朝にしっかり太陽の光を浴びて体に感知させることです。特に、日照時間の少なくなる秋から冬には積極的に朝のウォーキングを普段の生活に取り入れてみるとよいでしょう。

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