「ハミルトンうつ病評価尺度」でわかることと正しい使い方について

うつ病を知る

うつ病の人のなかには、ハミルトンうつ病評価尺度がどのようなものか気になる人もいるでしょう。ハミルトンうつ病評価尺度はうつ病を数値化するための心理検査であり、うつ病がどの程度の重症度かを調べることができます。ハミルトンうつ病評価尺度は、うつ病への治療効果の尺度としても利用されていることが特徴です。

 

この記事では、ハミルトンうつ病評価尺度の採点基準などについてわかりやすく紹介します。

 

「ハミルトンうつ病評価尺度」で心理状態がわかる

ハミルトンうつ病評価尺度は、代表的なうつ病の症状の項目を医師が評価することが特徴です。Max Hamiltonが1960年に開発した検査であり、臨床現場で利用されながら改訂されていることが特徴です。うつの症状のなかでも睡眠の評価が高くなっており、不眠の人は重症だと判断されやい傾向があります。反対に、うつ病が重症化している人でも睡眠障害がない人は、軽症であると判断されるデメリットがあります。そのため、総合的に患者の病状を判断するためには、ハミルトンうつ病評価尺度に加えて詳しい問診なども必要です。ハミルトンうつ病評価尺度は、検査項目をチェックし自身で評価をするものではありません。

 

検査をするための訓練を受けた専門家や医師が患者にうつの症状を問診し、患者の症状に最も近い点数を選択し評価します。合計の点数をもとに、うつ病の重症度や患者の心理状態がわかる検査です。実際には、うつ病の診察に利用されることは少なく、研究の目的として検査されるのが一般的です。そのため、ハミルトンうつ病評価尺度は、うつ病を患い通院中の患者にとっても耳なじみがない検査方法だといえるでしょう。

 

ハミルトンうつ病評価尺度の採点基準とは

ハミルトンうつ病評価尺度の検査を受ける際には、治療を開始した時点から1週間ほど前の症状について答えるようにしましょう。検査では抑うつ気分や罪責感、自殺傾向や入眠障害など17問の項目があり、3~5点までで点数をつけられます。一般的に利用されているハミルトンうつ病評価尺度は17項目ですが、21項目や25項目のものもあります。精神的な症状に関する項目だけではなく、消化器などの体調面に関する項目もあることが特徴です。直接医師や専門家から質問を受け、その場で回答をする必要があります。検査を受けることに不安を感じる人は、自身の精神状態や体調などについて簡単にメモにまとめておくと良いでしょう。

 

検査の合計点が0~7点で正常、8~13点で軽症、14~18点で中等症、19~22点で重症、23点以上で最重症となります。検査の特徴として睡眠障害に関する項目が多く、うつ病のなかでも注意すべき症状といえる希死念慮の項目が少ないといえます。そのため、希死念慮が強い重症患者の場合でも、軽症と判断されるケースもあるでしょう。ハミルトンうつ病評価尺度の重症度はややあいまいな部分もあり、多くの病院では実施されていないという特徴があります。そのため、検査結果のみでは診断されず、問診によって得られた情報をもとに患者の状態は判断されます。

 

心理検査はだれがどこで?費用はかかる?

ハミルトンうつ病評価尺度は健康保険が適用されることが特徴であり、800円ほどで検査を受けることができます。研究することを目的としてハミルトンうつ病評価尺度が実施された場合には、患者が検査費用を支払うケースはほぼありません。そのため、ハミルトンうつ病評価尺度が実施される前に、検査の目的を医師に確認しておく必要があるでしょう。ハミルトンうつ病評価尺度は、成人のみ受けることができる検査であり、検査は10~20分ほどで行われます。しかし、診察時間に制約のある病院が多いため、ハミルトンうつ病評価尺度が実施されることは稀だといえるでしょう。

 

患者が質問について具体的に答えられない場合には、検査は30分ほどかかるケースもあります。医師や専門家などにより検査は行われ、薬物療法や心理情報による治療過程を客観的に判断されます。治療のうえで多くの情報を得るために、検査項目だけではなく具体的な症状や生活習慣などを問われることもあるでしょう。その場合には、過去7日間の症状などを明確に答えることが重要です。患者が質問に対しあいまいな回答をした場合には点数が付けられないため、はっきりとした情報が提示できるようにしましょう。なかには、睡眠障害などの項目について質問されているときに希死念慮について回答する患者もいます。その際には、希死念慮に関する項目に得られた回答が付け加えられることになります。

 

また、患者のなかには希死念慮があることを医師に隠そうとする人もいますが、その場合には正確な検査結果が得られません。そのため、ハミルトンうつ病評価尺度の検査を受ける際には、質問に正確に答えることが大切です。

 

まずはセルフチェックから試してみよう

ハミルトンうつ病評価尺度を利用する前に、自身の症状の程度を知るためにもセルフチェックをしてみましょう。睡眠や気分の落ち込みなどの項目をチェックすることで、自身のうつ病の程度を把握できるようになります。ハミルトンうつ病評価尺度で検査を受ける際には、医師に正しい情報を伝えるように心がけることが大切です。

 

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