うつ病と診断されたらするべきことは何?診断の基準と流れを知っておこう

うつ病を知る

うつ病は誰がかかってもおかしくない病気です。しかし、風邪のように熱や咳が出るわけではないため、本人も周りも気付きにくいという問題があります。ある日突然うつ病と診断されたら、何をどうすればよいのかわからず慌ててしまうかもしれません。いざというときに困らないように、前もって診断の基準や治療の流れについて知っておきましょう。

この記事では、うつ病と診断されたら何をすべきかを解説します。

うつ病診断の基準と流れは?

うつ症状が現れる精神疾患はたくさんあり、うつ状態だけが現れるものと、うつ状態、躁状態が交互に現れるものがあります。一般的にうつ病と呼ばれているのは、そのうちうつ症状だけが現れる「大うつ病性障害」という症状です。うつ病の診断は、精神症状と身体症状の両面を見て判断します。

うつ病と診断するためには、まず精神症状を見て、抑うつ気分があるか、興味または喜びの感情を失っていないかを確認することが必要です。どちらか一方の症状だけでも見られる場合は、次に身体症状を確認します。身体症状でチェックすべき点は以下の7つです。

  • 食欲や体重の変化
  • 不眠あるいは過眠
  • 精神運動性の焦燥あるいは制止
  • 疲労感あるいは気力の減退
  • 自分に対する無価値感や罪悪感
  • 思考力、集中力などの低下
  • 死や自殺に対しての念慮

同じ2週間の間に、これらの項目中5つ以上が現れるようならうつ病と診断されます。膵炎や肝炎、甲状腺機能低下症、糖尿病など、身体疾患が原因でうつ病と似たような症状が現れることもあるので、セルフチェックのみで自己判断するのはよくありません。専門医がチェックすることによって、症状の度合いも確認できます。

おかしいと感じたら、精神科、心療内科などで診察を受けることが大事です。

うつ病と診断されたらまずは休もう

うつ病は心の風邪と表現されることもあるくらい、誰がかかってもおかしくない病気です。うつ病と診断されたら、なぜこうなったのだろうなどと原因を突き詰めるのではなく、心をゆっくりと休ませることを考えましょう。

うつ病の治療には、十分な休養と精神的な安定が欠かせません。心を休ませる方法は、症状の重さによってさまざまです。症状が軽ければ、仕事の量を減らしたり、残業をしないようにしたりする程度で済むこともあります。

しかし、職場環境に原因があると考えられる場合や症状が重い場合は、休職して仕事のことを考えないようにすることも必要です。

環境の調整や休職が必要な場合には、医師が診断書を発行します。

診断書とは、病名または症状と療養にかかる期間、環境調整の必要性などを記した書類です。診断書をもらったら、上司に見せて、療養のために休養が必要なこと、仕事を減らしたり休んだりする必要があることなどを伝え、しっかり休める環境を整えましょう。

適切な治療を受けることも必要

うつ病の治療には、十分な休養と併せて適切な治療を受けることも大切です。薬物療法と精神療法、カウンセリングを併用する形で治療が行われます。

薬物療法で処方されるのは、抗うつ薬と呼ばれるもので、数種類の薬を同時に服用するのが一般的です。すぐに効果が表れるものではないので、決められたとおりに薬を服用しながら数週間単位で経過を観察します。

精神療法やカウンセリングは、物事の考え方や行動パターンなどを確認するために必要な治療です。

うつ病には発症しやすい思考パターンや行動パターンがあります。否定的な考え方や行動様式を直さずそのままにしておくと、いくら薬の効果によって症状が軽くなってきてもまた元に戻ってしまうかもしれません。医師と会話しながら、少しずつ肯定的かつ柔軟に物事を捕らえられるようにしていくのが精神療法です。再発を防止する意味でもさまざまな方法を組み合わせて行います。

会社の休職制度も確認しておこう

経済的な負担が気になって、休職するのがためらわれるというのであれば、会社の休職制度を確認してみましょう。

すべての会社に休職制度があるわけではありませんが、就業規則に休職制度についての記載があるなら、利用しなければ損です。ただし、申請要件や休職できる期間、復職の要件などは会社ごとに異なります。

どのような書類を揃える必要があるのか、どのような手続きが必要かなどについては事前に調べておくようにしましょう。

確認した結果、会社独自の休職制度がなかったという場合も、あきらめてはいけません。会社と個別に相談することも必要です。制度としては用意されていなくても、休職の対応をしてもらえるかもしれません。

うつ病を治療するために休職するなら、公的な支援制度も受けられます。社会保険に加入している場合は、傷病手当金の申請方法などについて説明してもらえるでしょう。休職する前に、休職中の連絡方法や対応窓口などについて確認しておくことも大切です。

しっかり休めるように準備しておくことが大事

うつ病の治療には体や心をゆっくり休めることが必要不可欠です。しかし、うつ病を発症してから休職に必要な手続きについて調べ始めてもなかなかうまくいかない可能性があります。自分はかかるわけがないと思わず、余裕があるうちに万が一に備えて、何をすればよいかをまとめておくと良いでしょう。

転ばぬ先の杖を準備しておけば、自分以外の誰かが困っているときに役立つかもしれません。

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