うつになりやすい人は真面目な性格って本当?初期症状でくい止めよう

うつ病を知る

うつ病は「心の風邪」と例えられることがあるほど、誰がいつなっても不思議のない病気のひとつです。しかし、細菌やウイルスなどに感染して発症するものではないという点が、風邪とは大きく異なります。予防するためには、どのような人がどのようなときになりやすいのかを知ることが大切です。

 

この記事では、うつになりやすい人の特徴について解説します。

 

うつになりやすい人となりやすい時期

うつ病にはなりやすい気質となりにくい気質があります。気質とは、それぞれの人が持って生まれた性格のことです。気質が異なると、同じ出来事に遭遇しても、受け止め方が違います。たとえば、同じ場面に細かいことがいちいち気になってしまう人とおおざっぱな人が居合わせたらどうでしょうか。細かいことを気にする人は、おおざっぱな人が気にも留めないことまで気に病んでしまいます。その結果、大きな精神的プレッシャーやダメージを受けることになってしまうわけです。一般的に、うつになりやすい人はまじめで責任感が強く、完璧主義で人からの評価を気にしやすいといわれています。

 

しかし、精神的なプレッシャーやダメージに強い人ならうつ病にならないのかというと、そうは言い切れません。いくら精神的に強い人でも、出来事が起こる時期によってはうつ病を発症してしまう可能性があります。プレッシャーのかかる出来事が1つだけなら何とか乗り越えられるという人でも、同時期に複数の出来事が起こってしまうと対応しきれない可能性があるからです。うつ病の原因となり得る出来事は、近親者や友人の死や別れ、病気、事故、リストラなどマイナスの出来事だけではありません。結婚や出産、昇進など一見プラスになる出来事も大きな影響を与えます。また、プライベートな出来事と仕事上の出来事を頭では分けて考えられても、精神的な負担を感じる部分は同じです。気づかないうちにプレッシャーやダメージが蓄積していてもおかしくありません。

 

さらに、リボゾーム遺伝子がストレス脆弱性に関係していることも研究によってわかってきました。ストレスを感じやすいか感じにくいかという点に遺伝的な要素があるということです。ストレスを強く感じることがうつ病の発症に関わっているため、うつ病のなりやすさにも遺伝性があるということができるといって良いでしょう。

 

子どものうつ病とおとなのうつ病の違い

うつ病は成人の病気だと思われがちですが、実は子どもでもなる病気です。かつては「子どもにはうつ病はない」といわれていましたが、実際には小学生でも気分障害を訴える子どもはいます。中学1年ともなると、うつ病の有病率は成人とほぼ同じです。原因としては、体と心の成長のアンバランスさや、家族や友人との人間関係の悩み、学校生活の悩みなど、思春期独特のものが考えられます。発達障害や他の精神疾患が複合的に関与し合って発症することもあるので注意が必要です。

 

一方、うつ病の発症率が高いのは中高年で、平成26年に厚生労働省が行った調査では、うつ病患者の19.6%を40歳以上が占めました。40代以降は、体に老いを感じたり、身近な人と死別したりすることが増える時期です。職場でも先行きの不安を感じやすいタイミングといえます。そのため、それまでうつ病を発症しなかった人でも、発症しやすい時期だといえるのです。

 

性別によっても発症リスクに差があり、女性は男性の2倍発症しやすいといわれています。男性にはないうつ病を発症しやすい時期が成人女性にはあるからです。一般的に、女性は思春期に月経が始まり、妊娠出産を経て閉経します。毎月のように月経があるうえに、思春期、産褥期、更年期とホルモンのバランスが大きく乱れる時期があることが発症リスクに性差が見られる原因です。

 

うつ病っぽいかも……?心のサインに気づこう

うつ病の症状が重くなってからでは、適切な治療をしても効果が表れるまで時間がかかってしまいます。早い時期に気付けば、短期間での回復も期待できるので、心がどのようなサインを発しているか、早く気づけるように注意してみましょう。気分が落ち込んでなかなか晴れないということは誰にでもあることですが、長く続く場合はうつ病の可能性があります。同じような不調が数カ月続くようなら、うつ病を疑ってみることも必要です。

 

うつ病の初期には、何となく体が重い、いくら寝ても疲れが取れないという症状が出ます。全身の倦怠感は、うつ病を発症しやすいシチュエーションでは過労と判断されることが多く、見落とされやすい症状です。また、眠りが浅くなるため、夜中に何度も目が覚めたり、早い時間に目が覚めたりすることも増えます。食欲不振もよく見られる症状で、便秘になるケースと下痢になるケースがあります。食事を摂れないので体重が減るのが一般的ですが、食欲が抑えきれなくなり体重が増加するというパターンになると、うつ病と判断されずに見落とされがちです。

 

うつ病の初期では、原因不明の呼吸困難や痛みに苦しまされることもよくあります。検査やレントゲンでも異常が見つからないケースは、うつ病の初期症状かもしれません。感じる痛みは激しいものではなく、慢性的な鈍い痛みです。頭痛、腹痛、関節痛など痛みが出る部位は決まっていません。

 

おかしいと感じたら家族や医師に相談してみよう

うつ病は、症状が軽いうちに気づけば、効き目の穏やかな抗不安薬や睡眠薬の服用とカウンセリングで回復させられます。回復にかかる時間も短くて済むので、体の調子が何かおかしいと感じた段階で、家族や医師に相談してみることが大事です。うつ病は放っておいて治るものではありません。早期発見・早期治療を心がけましょう。

 

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