うつ病の予防・改善が期待できる音楽療法

うつ病の治療

うつ病は、自律神経のバランスが乱れることによって発症する病気だと考えられています。自律神経は交感神経と副交感神経から成り、うつ病患者のほとんどは副交感神経が正常に働いていない状態です。そのため、心身をリラックスさせる副交感神経を刺激することができれば、うつ病の症状が和らぐと言われています。副交感神経を刺激する方法のひとつとして、音楽療法が挙げられます。ここでは、音楽を聞くことでなぜ、うつ病が予防・改善できるのか、そして音楽療法を行う際の注意点についてご紹介します。

副交感神経を刺激する音楽聞いて心身をリラックスさせよう

うつ病と自律神経の関係

まずは、なぜ自律神経のバランスが乱れるとうつ病を発症するのかについてご説明します。自律神経には、体の活動と休息を切り替える働きがあります。交感神経が優位になっていると体が興奮し、活動的になります。一方、副交感神経が優位になっていると体がリラックスし、休息を行います。このことから、睡眠に入るときに副交感神経が優位になり、起床するときに交感神経が優位になるのが理想的な自律神経のバランスだとされています。うつ病患者は、このうち副交感神経が正しく優位にならない状態にあるとされています。そのため副交感神経を刺激し、休息できる状態を作ることで、うつ病を予防・改善することができると考えられています。

音楽療法はそのために行われる治療のひとつで、数十年にわたり欧米で研究されてきたものです。適切に行うことで副交感神経を刺激し、うつ病患者の症状を和らげる効果が期待できます。

副交感神経を刺激する音楽

音楽ならどれでもいいというわけではありません。うつ病の予防・改善のためには、副交感神経を刺激する音楽を選ぶことが大切です。副交感神経を刺激する音楽の代表として、モーツァルトの楽曲が挙げられます。モーツァルトの楽曲には副交感神経を刺激する音域が広く取り入れられているため、聞くだけで体をリラックスさせることができるのです。モーツァルト以外にも、クラシック音楽には副交感神経を刺激する楽曲が多くあります。その中から自分がリラックスできると感じる曲を選んで、聞いてみましょう。

音楽を聞くタイミングは、夜眠る前が適切だとされています。音楽によって副交感神経を刺激して心身をリラックスさせることで、十分な休息を取れるようになるためです。

職場で行える取り組みとして、オフィスにクラシック音楽を流すというものがあります。極度に集中していると、体は緊張状態にあり、その集中力は長く続きません。クラシック音楽によってリラックスできれば、脳を休ませることができます。緊張の合間に適度にリラックスすることができれば、職場全体のストレスを和らげることができます。職場によって音楽を流せるかどうかは異なりますが、可能であれば実践してみましょう。

音楽療法はタイミングを見極めて

音楽療法はうつ病治療に効果的ですが、どのタイミングで行ってもよいというものではありません。うつ病の症状のひとつに、「興味や喜びの消失」があります。これまで興味があったものや好きだったもの、楽しいと感じられたものに対して関心を失ってしまう症状であり、好きだった音楽を聞けなくなることもあります。それどころか、音楽を聞くことでかえって苦しくなることもあります。そして酷いときには、好きだった音楽を聞けなくなったことにさらに落ち込んで、症状を悪化させてしまいます。そのため音楽療法は、医師にうつ病だと診断された直後には避けたほうが賢明です。うつ病になってしまったことにショックを受けている時期でもあり、周りが無理に勧めるのも避けるべきだと言えます。治療が進み、回復期に入ってから、検討してみましょう。

予防として行うなら、音楽療法はいつでも誰でも行うことができます。副交感神経を刺激することでストレスを緩和することができるので、日常的にリラックスできる音楽を取り入れましょう。クラシック音楽でなくても、自身がリラックスできると感じる音楽であれば問題ありません。

まとめ

音楽療法は、うつ病患者の状態によっては控えるべきものですが、体を休めるためには効果的な手法です。うつ病予防・改善のために、音楽療法を試してみましょう。

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