うつによる休職。折り返し地点の中期に無理は禁物

うつ病の治療

うつによる休職を決心し、休み始めてしばらくすると、心身の疲れが減り、落ち着いて過ごすことのできる時期がやってきます。一般的に、医師が休職と判断するくらいのうつ状態の場合は、中期となるまでに、休職し始めてから1カ月ぐらいの時間経過は必要です。

とはいえ、病状や、休養の質に左右されるので、何か月経ったら「中期」と区切れるものではありません。あくまでも、心身の調子を観察して判断していきます。療養がうまくゆき、心身の調子が少し整い、自己治癒力が働くようになってきていると感じたら、「中期」です。その調子で療養生活を送りましょう。具体的には、以下の5つのサインが見られるようになったら、中期に入ってきたと考えます。

うつによる休職中の過ごし方(2)休職中期に見る5つのサイン

その1:イライラ、悲しみ、不安、焦燥感などの強い感情が和らいでくる

休職し始めたころは、強いイライラ感から、自分や他人に対する怒りが抑えらなくなることがあります。反対に、深い悲しみに襲われてちょっとしたことで涙が止まらなくなることもあります。わけのわからない不安に襲われたり、焦りでパニックになったりすることもあります。初期の頃はこのような情緒の不安定さが目立ちますが、中期になると、落ち着いた状態が長くなってきます。

 

その2:強い落ち込みや無気力な状態が減る

初期の頃は、落ち込みが強く、気力も湧かないので、動けなくなることもあります。落ち込みから、「死にたい」という気持ちになる人もいます。過去のことを思い出し、後悔することも多いでしょう。このような強い落ち込みや無気力感が、時間と共に徐々に減ってきたら、中期のサインです。

 

その3:日中の活動性が上がってくる

休職初期は、今までに抑えていた疲労感がどっと出てきて、朝昼関係なく眠り続けてしまいます。しかし、しばらくすると、日中は無理なく起きていられる時間が増えてきます。

夜間の睡眠による回復力が増してきて、朝起きた時にすっきりしている日も出てきます。日中、テレビを見る、軽い雑誌を読むくらいの室内での負担の軽い作業ならできるようになってきます。日中に起床して、ゆったりとした活動ができるくらいになってきたら、中期になってきていると言えます。また、食欲も改善していることが多いでしょう。

 

 

その4:安心して時間を過ごすことが出来てきている

過去のことを考えて、くよくよと悩んだり落ち込んだり、未来のことを考えて不安や焦りにさいなまれる時間が減り、“今、ここ”の安心に身をゆだねて過ごす時間が増えてきているなら、中期のサインです。

 

 

その5:深い呼吸が出来ている

精神状態と呼吸は、深く関連していると言われています。深い呼吸により安心することができます。呼吸が深くなり、落ち着いて過ごせる状態になってくると、中期のサインと言えます。

 

まとめ

中期とは、風邪に例えるならば、「急な発熱は収まったけれども、まだ咳や鼻水、身体のだるさが引き続いているような時期」に相当します。体力は万全ではなく、外出する気力や体力には満ちてないものの、室内でなら落ち着いて過ごすことが出来るような状態です。うつ病の場合、この中期は比較的長く続きます。目標を、高く掲げ過ぎず、目の前の階段を一歩一歩登っていくような感覚で、元気な時間を積み上げていきます。

また、落ち着いて過ごせたという日が数日続いても、ちょっとしたきっかけでまた症状が強くなるなど、良くなったり悪くなったりを繰り返します。短期的な視点ではなく、1カ月、2カ月の単位で粘り強く回復を積み上げて行く必要があります。中期の落ち着いた心身の状態をしばらく続けてから、徐々に、リハビリ出勤やリワークなどの次のステップを検討していきましょう。

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