アロマで欲求・感情を刺激して、うつ病を改善

うつ病の治療

香りがメンタルに影響を与えるということは、よく知られています。しかし、うつ病の改善にまで効果があることを知っている人は多くないのでは? まゆつばのように思えるかもしれませんが、香りがうつ病を改善する効果は米国で行われた研究によって明らかになっています。嗅覚は味覚の1万倍も鋭いと言われており、香りはその嗅覚を通して脳にまで影響を与えます。特にアロマオイルには数十から数百もの天然由来の化合物が含有されており、健康の維持に効果的とされています。では、うつ病患者にはどのようなアロマオイルが適しているのでしょうか。

アロマテラピーはうつ病患者の脳を刺激し、症状を改善させる

香りはどのようにして脳に影響を与えるのか

嗅覚により感じ取った香りは、電気信号として脳の大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)という部位に通達します。大脳辺縁系は、主に本能的な欲求や感情を司る部位であり、香りによって活性化するため嗅脳と呼ばれることもあります。この大脳辺縁系を刺激することで、欲求や感情が刺激されます。

うつ病患者の多くは喜怒哀楽が乏しく、本能的欲求も低下した状態にあります。それによって好きなことができなくなる、無気力状態が続くといった抑うつ症状が表れます。しかし、その欲求や感情を香りによって刺激できれば、抑うつ症状も改善されると言われています。

米国で行われた実験によって実証された香りの効果

米国の大学で行われた研究によって、アロママッサージを用いることでうつ病患者の症状が緩和されたとの結果が報告されています。うつ病患者を2つのグループに分け、一方には1日30分のアロママッサージを施し、もう一方には1日30分テレビを見てもらうという実験が行われました。実験開始5日後には、アロママッサージをしたグループに抑うつ症状の緩和がみられています。アロママッサージを施したグループは不安の緩和を実感し、心拍数の低下、唾液中に含まれるコルチゾール(ストレスホルモン)レベルの低下がみられたのです。

アロマテラピーは古くから伝わる療法であり、海外ではうつ病の治療にも積極的に用いられています。この実験により、その効果は実証されたのです。

どのような香りがうつ病の改善に効果的なのか

アロマオイルには好みや相性もあるため、一概にどれが良いとは言えません。ここでは、沈んだ気持ちを高揚させる抗うつ作用の強いアロマを3つ厳選し、ご紹介します。

・ベルガモット

ベルガモットは、フレッシュな柑橘系の香りが特徴的なアロマです。紅茶の香りづけとして使われることもあります。ベルガモットには抗うつ作用に加えて、食欲を増進する効果もあります。また抗ウイルス作用もあり、空気中のバクテリアを分解するともいわれています。健全な精神と健康な体をつくるのに役立つアロマです。

・メリッサ(レモンバーム)

メリッサは、レモンにも似た甘い香りが特徴的なアロマです。欧州では若返りの薬として有名です。古来より万能薬として用いられてきた、歴史の深いアロマでもあります。メリッサには抗うつ作用に加えて、鎮静作用もあり、感情をコントロールするのに役立ちます。不眠症にも効果的であり、寝つきが悪い人、眠りが浅い人にも適しています。

ラベンダー

ラベンダーは、フローラルな香りが特徴的なアロマです。知名度が高く気軽に入手できるため、アロマテラピー初心者にも適したアロマだと言えます。ラベンダーは自律神経を整え、強い不安を取り除く効果に優れています。また、緊張状態にある筋肉をほぐす効果もあり、身体が重いと感じるときにも役立つアロマです。安眠効果もあると言われています。

上述した以外にも、抗うつ作用を持つアロマは多くあります。その中から、自分好みの香りを探しましょう。アロマポッドで焚いたり、入浴時に湯船に入れたり、就寝時に枕に数滴垂らしたりするなど、さまざまな使用方法があるので、リラックスしたいときにはぜひ、取り入れてみてください。

アロマオイル購入使用するときの注意点

うつ病の改善に役立つアロマオイルですが、購入時と使用時には注意しなければならない点もあります。

合成油のオイルは購入しない

アロマオイルの販売店では、安価な合成油が販売されていることがあります。この合成油は天然由来ではない成分も含まれていることもあり、アロマオイルと同じように使用するとトラブルが発生する危険性があります。そのため、天然の精油のみで作られたアロマオイルを購入するようにしましょう。

肌荒れを防ぐ

アロマオイルは有効成分が凝縮されており、原液のまま肌に塗布すると肌荒れやかぶれを起こす可能性があります。肌に塗布する場合は、ホホバオイルなどのキャリアオイルで1%以下に希釈するようにしましょう。

・分量を守る

アロマオイルの香りは、少量でも十分な効果を発揮します。アロマオイルを焚くときや湯船に入れるときなどに必要以上の量を使用すると、脳に過度の刺激が加わり悪影響を及ぼす可能性があります。アロマオイルに表記されている分量を必ず守るようにしましょう。

妊娠中は使用しない

アロマオイルの中には、女性ホルモンの分泌を促すものもあります。妊娠中に利用すると、その影響によってお産が早くなる可能性があります。妊娠中の利用は控えた方が賢明だと言えます。

アロマオイルは個人によって、体質に合わないものもあります。利用時は上記のことに加えて、しっかり自分に適したものを選ぶようにするのが重要です。

まとめ

うつ病を改善する方法はさまざまありますが、その中でも取り入れやすいのがアロマです。実験により効果は実証されているため、非常に有効であると言えます。うつ病を改善したいときに、試す価値は十分にあります。

 

 

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