うつ病の治療の流れや薬について

うつ病の治療

うつ病を患うとどのような経過をたどるのが一般的なのでしょうか?うつ病は風邪のように、自宅で休養すればすっかり元気になる病気とは少し違い、治ったようにみえた後もケアをしながら付き合っていく必要のある病気です。基本的なうつ病の治療の流れを理解しておくと、治療もスムーズにすすむものです。今回は、うつ病の治療について理解しておくべき点について紹介しています。

うつ状態から日常生活が送れるようになるまでの流れとは?

うつ病において休息が大事だということはよく知られるようになりました。しかし、うつ病とは休息をしたからスッキリと前のように元気になるというような病気ではないことはご存じでしょうか?ある日、目が覚めたらうつ状態が完全に治ったというようなことはありません。したがって、1日、1日の症状に一喜一憂するのではなく、まずは経過を長期的にみて構えることが大切です。

症状については、3歩進んで2歩下がるといったように、小さな波を感じながら、少しずつ改善していくと考えると分かりやすいかもしれません。少しずつ症状が回復していき、日常生活に支障が少なくなったと感じても、その状況を維持でいるように、薬はある程度は続けなければいけません。仕事に復帰しても、少しずつ薬を減らしながら様子をみるのが一般的です。

薬の効果には個人差が大きいので一概にはいえませんが、順調であれば、およそ2週間で変化を感じることができ、3カ月程度で、苦しい症状から抜け出せることになるといわれています。しかし、そこで症状が良くなったからと薬を勝手にやめたりすると、また症状が悪化する可能性がおおいにあります。

うつ病の治療では医師の指示通りに薬を飲み続けたり、根気よく通院を続けたりすることが大切です。納得がいかないときには、自己判断をするのではなく、きちんと医師に尋ねたいものです。

 

うつ病の治療の基本とは?

うつ病の治療の基本は休息と内服になります。医師の指示通りに内服をしながら心と体を休めることが一番の治療なのです。そのため、休職することを余儀なくされることもあるでしょうし、自宅で十分な休息がとれないと判断された場合には、入院をすすめられることもあります。そうして、心身を休めながら、症状の変化から、薬の量を調整していくことがうつ病の治療の基本です。

症状が改善してきたら、再発を起こさないように生活習慣を見直すような指導がされるでしょう。考え方に問題があると判断されたら、認知行動療法によって、思考パターンを変えるような治療をすすめられるかもしれません。より柔軟に対応できるようにすることで、再発を防止するのが狙いです。

 

抗うつ剤の効果と副作用について

うつ病になると、休息をしながら抗うつ剤を使用して様子をみるのが一般的です。抗うつ剤にはもともと使用されてきた「三環系抗うつ薬」と「四環系抗うつ薬」があります。さらに、「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」、「SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)」、「NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)」が開発されました。本来の抗うつ剤は副作用に悩まされることが多かったのですが、新しい抗うつ剤は比較的に副作用が少ないことから、うつ病治療の第一選択として用いられています。

うつ病はセロトニンやノルアドレナリンといった神経伝達物質との関係が深いとされていて、抗うつ剤はそれらに作用をします。従来の抗うつ剤はセロトニンだけでなく、他の神経伝達物質にも作用を及ぼすために、口渇や便秘、尿閉といった副作用が出やすいとされていました。一方で、新しい抗うつ剤は作用を及ぼしたい神経伝達物質にのみ働きかけるのが特徴です。したがって、比較的に副作用が少なくてすみます。

SSRIはセロトニンにだけ作用をする薬です。飲み初めに吐き気を感じる人がいますが、セロトニンの不足から生じやすい不安や気分の落ち込みを軽快することに期待ができるでしょう。

SNRIはセロトニンとノルアドレナリンの両方に作用をします。ノルアドレナリンに作用をすることで意欲の改善にも期待がもてます。

SSRIとSNRIはセロトニンやノルアドレナリンの吸収や分解をおさえることで、セロトニンやノルアドレナリンの量を増やしますが、SaSSAは分泌そのものを増やすように働くので、作用機序が異なるのです。

 

うつ病の治療をできる診療科とは?

一般的にうつ病の治療を行うのは精神科や精神神経科、メンタルヘルスといった看板を掲げる医療機関になります。しかし、身体的症状が強く出ている場合では、うつ病とは疑わずに、内科を受診する人も少なくありません。その場合、内科的に検査をして問題がなく、うつ病が疑われれば、精神科への紹介される運びとなることが一般的です。

精神科と似た診療科として、心療内科という看板を目にする人もいるでしょう。心療内科とは本来、心理的な要因から身体的な症状があらわれている患者を対象にしている診療科です。しかし、精神科と重なっている部分も少なくないために、うつ病を診察していることも少なくありません。判断が難しい場合には、直接電話をしたり、インターネットで事前に調べてみたりすることをおすすめします。

 

うつ病の治療は長期に及ぶことが多いので根気強く

うつ病の治療は休息と内服です。それらが効果を見せ始めても、薬の減量は慎重に行うのが基本です。症状が軽快しても、自己判断で薬の減量をしたり、勝手に中止をしたりすることはよくありません。うつ病は再発の可能性のある病気でもありますから、自分勝手な判断をすると、再発や症状の悪化を招く恐れがあります。根気強く長い目で治療に臨む心構えが必要です。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

おすすめ記事