うつ病になっても自然治癒は可能なの?

うつ病の治療

風邪をひいたとき、どれくらいの人が病院を訪れるでしょうか?特に病院に行ったり薬を飲んだりもせずに、風邪が治ったという経験をした人は多いことでしょう。

では、うつ病の場合はどうなのでしょうか?風邪や軽いケガをしたときのように、病院に行かなくても自然に治ってくれるものなのでしょうか?結論からいうと、うつ病の自然治癒はいくつかの条件が揃えば可能であると考えられています。今回は、うつ病の自然治癒について解説しています。

 

うつ病の自然治癒は条件が揃えば可能なこともある

本来、人間には自然治癒力が備わっています。風邪をひいたりケガをしたりした場合に、治療や薬に頼らなくても体が自然に病気や怪我に対応をして治してくれる力です。

特に何をしたわけでもないのに、風邪や軽いケガが自然に治ったということは、誰しも経験があるでしょう。そういった理屈からいうと、同じようにうつ病も自然治癒する可能性はあります。風邪や軽いケガなどに比べると、治るのにかかる時間は6カ月から1年と長い期間を要しますが、じきに快方に向かうと考えられています。

ただし、注意しなければならないことがあります。それは、どのような条件下でもうつ病が自然に治るというわけではないということ。風邪を例にとってみても同じです。一般的には病院に行ったり薬を服用したりしなくても、風邪は1週間程度で良くなることが多いものです。

しかし、病状が進んで肺炎になってしまうことがときにはあります。肺炎へと病状が進行しているのに治療を開始しなければ、命に関わることさえあります。うつ病も、医療の介入なしに回復に向かうことは考えられますが、それにはリスクも伴うということを理解しておかなければならないでしょう。

 

うつ病が自然治癒する3つの最低条件とは?

では、うつ病が自然治癒する可能性が高まるのは、どのような条件下にある場合なのか見ていきましょう。

 

1.軽症であることは絶対条件

うつ病に限った話ではありません。人間に備わった自然治癒力に期待する場合、リスクを考えるとそのケガや’病気は軽症である場合に限ります。

例えば、ケガの傷が深かったり広かったりすると、病院で治療を受けなければ感染の危険性が増したり、傷がきれいにつかなかったりというリスクが高くなります。

先述したように、風邪も肺炎まで進行しているのに放っておくと、命に関わる危険が出てきます。うつ病が軽いかどうかを判断するのは簡単ではないかもしれません。少なくとも、生活への支障が出始めていれば軽症とはいえないでしょう。朝は辛いが何とか会社には行けるというのが軽症な状態です。

 

2.療養できる

療養することは自然治癒力には欠かせません。風邪を引いてゆっくり自宅で休まないでいたためにひどくなった経験をした人は多いことでしょう。

病気が軽快したと思い、無理をしたらひどくなったりするのも同じです。睡眠時間を十分に確保したり過労したりしないということは最低条件です。また、体を休めることだけでなく特にうつ病の場合には心を休めることも大切です。心を休める方法は人それぞれですから、自分なりに心が休まる方法を見つける必要があります。

 

3.十分な栄養と適度な運動

人間の身体が健康でいられるのは、ひとつひとつの細胞がきちんとその役割を果たしているからです。そのために人間は、きちんと栄養素を確保する必要があります。偏った食事をしていては必要な栄養素が不足してしまい、きちんと働くことが難しくなるのです。

バランスの良い食事を意識しながら毎日規則正しく食事をするという、一見地味なことがとても大切です。また、適度に運動をすることは心身の健康の向上には必要だと考えられています。近年は大手術の後でも、適度に運動をすることが回復に効果的だと推奨されています。心の健康にも同じことがいえます。運動をすることで、患部の血流を良くしたり食欲を増進したり、睡眠の質を良くしたりすることにつながるのです。

医学には絶対ということがあり得ません。したがって、上記の条件が揃ったから絶対にうつ病が自然治癒するというわけではないのです。あくまでも、うつ病が自然治癒する可能性が高まるということであって、うつ病の症状が進行することもあり得ることを忘れてはいけません。症状が進行したと感じる場合には、迷わず医療機関を受診したほうが良いことを頭に入れておきましょう。

 

うつ病になると自己判断は難しい

うつ病の治療で最近注目されているものに「認知行動療法」というものがあります。

「認知の歪み」を修正しようという考えに基づいた治療法です。うつ病を発症すると、認知の歪みが生じることがあり、その場合、うつ病が長引いたり悪化したりしやすいとされています。認知の歪みとはわかりやすくいうと、考え方の癖のようなものです。全てのことを白と黒の両極端で判断したり、常にネガティブに物事を捉えたり、マイナス思考で自分を過小評価したり、いつも悲観的な結論を出してしまったりというような思考パターンをいいます。

そのような認知の歪みは自分では気がつきにくいということもありますから、一度は専門家に認知の歪みが無いかを踏まえて診断してもらうことが大切です。自分では軽症に感じていても、症状は進んでいると診断された場合には、医学的な治療を開始したほうが良いケースもあります。

もちろん、自然治癒に期待をしながら生活を送っても良いと判断されるケースもあるでしょう。うつ病を発症した段階で、冷静に自分を分析するのは難しいものです。うつ病の症状に心当たりがある場合には自己判断せずにまずは専門家に相談をして、自然治癒を希望するのであればその旨を診察時に伝えてみるのが適切でしょう。

 

条件が揃えばうつ病も自然治癒するが、医師の元で行うのが無難

条件が揃えばうつ病も自然治癒可能ですが、医師の元で行うのが無難 です。
うつ病も、風邪や軽いケガのように人間の自然治癒力によって治すことは可能だとされています。しかし、それにはうつ病そのものが軽症である場合であることが絶対条件です。

ほかにも、うつ病に欠かせない療養ができる環境にあることも大切な条件です。そのうえで、きちんと栄養バランスの良い食事をとったり適度な運動を行なったり、規則正しい生活が行われなければなりません。そうすることで自然治癒に期待ができるわけですが、医学には絶対ということがありません。そのような条件下にあっても、うつ病の状態が悪化することはあります。

特に認知の歪みがある場合には、条件が揃っていても症状が悪化することが多いといわれています。自分ではわかりにくいことが多いので、自然治癒を希望するにしてもまずは医師に診察してもらうのが一番です。

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