うつ病と昼夜逆転の関係性。心を落ち着かせるためにできること

うつ病の治療

 

昼夜逆転生活は健康な人にも起こりうる状態であるため、つい軽く考えてしまいがちです。しかし、実は昼夜逆転はうつ病でも見られる代表的な症状であることをご存知でしょうか。昼夜逆転の原因がうつ病である場合、放置により症状の悪化を招く可能性が高いため注意が必要です。

 

ここでは、昼夜逆転とうつ病の関係や改善方法などを紹介します。

 

昼夜逆転生活の原因はうつ病?うつが生活のリズムを乱す理由

 

昼夜逆転などの生活リズムの乱れは、うつ病などのこころの病気がなくても起こりうる症状です。しかし、不眠や過眠などの症状はうつ病の特徴的な症状の一つであるため、特に原因が思い当たらないにも関わらず、昼夜逆転状態が慢性化しているようであれば、一度自分の状態を見直してみることが大切です。

 

うつ病になると、日中の活動性が低下し寝床の中から動き出せないといった状況に陥りやすくなります。また、夜は寝つきが悪くなったり、夜中や早朝に目が覚めたりする不眠症状が起こりやすくなるため、どうしても昼夜逆転が起こりやすくなってしまうのです。

 

うつ病になっても、症状が軽い段階であれば規則正しい生活を送ることができます。しかし、症状が進むにつれて規則正しい生活を続ける気力が失われ、次第に日中はずっと寝床の中、夜は睡眠剤を服用してもなかなか眠れないという状態になってしまう人は少なくありません。

 

うつ病による昼夜逆転は、睡眠剤などの薬物療法を強化しても効果が表れにくいケースが多い傾向にあります。そのため、昼夜逆転生活が続くことで自分が決めた療養生活を送ることができず、強い自己嫌悪により症状が悪化してしまうこともあるため注意が必要です。

 

うつ病による昼夜逆転を改善するためには?生活リズムを改善させる3つのヒント

 

うつ病による昼夜逆転などの睡眠障害では、薬物療法よりも適度な運動や日光浴、食生活の改善といった行動が効果的なケースがよく見られます。ただ、うつ病の症状によっては軽度な運動でも負担になる場合が多いため、自分の症状に合わせて無理なくできる範囲で行うことが大切です。

 

昼夜逆転生活を改善するには、まず自分の睡眠方法の見直しから始めましょう。就寝前にテレビやパソコン、スマホなどの人工的な光を見ていると、睡眠導入ホルモンであるメラトニン分泌が抑制され、脳が覚醒してしまいます。また、リラックスできるからと音楽を聴きながら眠りにつく人もいますが、これも寝つきが悪くなる要因になります。

 

寝付きを良くするためには、就寝前に副交感神経を高めることが大切です。ストレッチやハーブティ、眠る1時間前頃に40度程度のお風呂に浸かって体を温めるなどの行動が効果的です。ストレッチなどが難しい場合、室内をウロウロするだけでも変わりますので、できる範囲で試してみましょう。

 

次に、家族の協力が得られるようであれば食生活を見直してみることも、うつ病による昼夜逆転の改善につながります。まず、うつ病になるとビタミンB群や葉酸、必須アミノ酸の1つであるトリプトファン、鉄分や亜鉛などのミネラルが不足しがちになりますので、これらの栄養素をきちんと摂取できる栄養バランスの整った食事内容を目指しましょう。併せて、1日3食欠かさず食事を摂るようにし、カロリーの過剰摂取は控えるように心がけます。特に朝食には体内時計を調整する働きがあるため、きちんと摂取するようにしましょう。

 

こころとからだの調子が良く、体を動かせそうであれば散歩などの軽い運動を取り入れましょう。歩くだけでも脳の血流が良くなり、うつ気分や不安感を軽減させるセロトニンという物質の分泌が促されます。体を動かすのが辛い場合は、朝起きて日光を浴びるだけでも体内時計が調整されますので、試してみましょう。どうしても朝起きられない場合は、寝る前にカーテンを10cm程度開けておくだけでも朝目覚める前に体が日光を感知して、起きやすい状態にしてくれます。

 

昼夜逆転の原因を把握しよう。うつ病セルフチェックの方法

 

うつ病になると、昼夜逆転などの睡眠障害だけではなくさまざまなこころとからだの症状も現れます。昼夜逆転に加え、慢性的な気分の落ち込みや意欲や気力の低下といった症状に悩まされているようであれば、一度うつ病のセルフチェックを行ってみましょう。うつ病は放置により改善することはなく、放置すればするほど症状が悪化してしまいます。自分の状態に違和感を覚えたら、できるだけ早めに自分の状態を振り返りましょう。

 

うつ病のセルフチェックでは、まず気分の落ち込みや不眠といった症状の継続期間と頻度を振り返ります。2週間以上にわたってこれらの症状が頻繁にみられる場合、うつ病の可能性が高いです。併せて、集中力・判断力・意欲・問題解決力の低下、自信や生きがいの喪失、食欲不振、ストレス過多といった症状に心当たりがないか確認します。

 

また、「自分は役に立たない人間だ」「死にたい」などとしばしば考えてしまう場合は、うつ病の症状が進行している可能性が高いですので、早めに心療内科や精神科といった専門医を受診するようにしましょう。

 

自分では気づきにくいうつ病に注意。ひとりで抱え込まず周囲に相談を

 

日本では、うつ病は約15人に1人がかかる病気と言われている、いつ誰にでも起こりうる病気です。しかし、うつ病のサインは自分自身ではなかなか気がつきにくく、「ただ気分が落ち込んでいるだけ」と放置して症状の悪化を招いてしまいがちです。また中には、うつ病に気がついていても「周囲の人に迷惑をかけたくない」と自分ひとりで抱え込み、誰にも相談できずに深刻な状態に陥ってしまうこともあります。

 

うつ病の治療で大切なことは、早期発見と早期対応です。うつ病は早期に治療を開始できれば、治療もスムーズに進む場合が多い病気です。慢性的なこころの不調に気がついたら、早めに家族や知り合いに相談してみましょう。周囲に自分の状態を知ってもらうことで、病院への付き添いや生活習慣や食生活の改善に力を貸してもらうこともできるようになります。

 

また、こころの不調を相談する専門相談機関や相談窓口もあります。決してひとりで抱え込まず、周囲の協力を得ながら焦らずじっくりと治療に取り組むことが、うつ病改善の近道となることを忘れないようにしてください。

 

昼夜逆転はうつ病のサインかも?早めの対応で症状の悪化を防ごう

 

昼夜逆転は健康な人にも起こりうる状態ですが、昼夜逆転と合わせて気分の落ち込みなどの症状が見られる場合は、うつ病が原因となっている可能性があります。

 

もし2週間以上、昼夜逆転や意欲・気力の低下などに悩まされているようであれば、一度うつ病のセルフチェックを行い自分の状態を確認しましょう。うつ病の可能性が高い場合は、早めに専門医を受診することが症状の悪化を防ぐことにつながります。

 

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