うつ病の回復期にはペットの力を借りる選択肢も

うつ病に寄り添う

アニマルセラピーという治療法があるように、動物には人を癒す力があることがわかっています。この癒し効果は、うつ病の患者にとっても有効だと言われています。うつ病の症状が回復に向かってきたら、家族にペットを迎え入れ、うつ病の症状をさらに改善させていくという選択肢もあります。とはいえ、ペットを飼うことにはメリットだけでなくデメリットもあるという点に注意が必要です。ここでは、ペットを飼うことで得られるメリットとデメリット、飼うタイミングなどの解説をしていきます。

飼うと癒される 世話が大変 ペットを飼うことで何が変わるのか

犬は規則正い生活を後押ししてくれる

うつ病は、「日内変動」によって症状に波が表れます。日内変動とは、一日の時間帯で病状が変化することです。うつ病は日内変動の影響によって、症状は朝方に最も重くなり、夕方から夜にかけて回復する傾向にあります。したがってうつ病患者は朝が辛くて起きにくく、生活リズムが崩れやすいという状況にあります。この生活リズムを正すためには、犬を飼うことが効果的です。

犬を飼うとなると、その世話をする必要があります。決まった時間帯に餌をあげたり、玩具で遊んであげたり、ブラッシングをしたりと、世話をすることで一つの生活リズムが作られます。また、犬を飼う場合は散歩をする必要があります。犬の散歩は手軽にできる運動なので、無理をせず運動不足を解消できます。また、散歩をすることで精神を安定させる伝達物質「セロトニン」の分泌を促すこともできます。このセロトニンは散歩のような軽い運動のほか、朝日を浴びることでも分泌を促すことができるので、犬の散歩は朝方に行うのがベストです。

が出す「ゴロゴロ音精神安定剤 

犬は散歩をさせる必要があるので、必然的に運動不足を解消し、うつ病の症状を改善させる効果が期待できます。では、犬と同じく愛玩動物として人気の猫はどうでしょうか。猫にも、うつ病の症状を改善させる力があることがわかっています。うつ病の改善に効果を発揮するのは、猫が出す「ゴロゴロ」という喉を鳴らす音です。

このゴロゴロ音は、血圧を下げる、不安や緊張といったストレスを和らげる効果があることが判明しています。元々、このゴロゴロ音は母猫が子猫の不安を取り除き、なだめて落ち着かせるために出す信号です。またゴロゴロ音は20~50ヘルツの低周波音であり、この周波音は幸福感を与え、ポジティブ思考を促す効果があることもわかっています。さらに音の振動には、免疫力の向上効果も確認されています。したがって、猫のゴロゴロ音は、うつ病特有のネガティブ思考や緊張、不安感に効果的だと言えます。

ペットの存在が負担になることも

ペットを飼うことには、うつ病患者とその家族にとってさまざまなメリットがあります。しかし、その反面デメリットもいくつか挙げられます。その一つが「ペットの世話」です。重度のうつ病患者の場合、ペットの世話も難しいという状況にあります。また、患者の具合が悪いときは、じゃれついてきたり甘えてきたりするペットを鬱陶しく思い、イライラ感が増すケースも考えられます。さらに、ペットの世話を「義務」と重く捉えてしまい、満足に世話ができない自分を責めてしまうことで症状が悪化することもあります。

ほかにも、飼っていたペットが他界してしまうことで「ペットロス症候群」を発症する可能性もあります。ペットロス症候群は、ペットを失うことで現れる精神的・身体的不調のことです。うつ病の症状が回復してきても、ペットロス症候群が原因でうつ病が再発する可能性もあります。

ペットを飼うタイミングと家族でできるサポート

うつ病の治療を目的にペットを飼う際は、うつ病の症状が回復してきたタイミングで飼うのがベストです。うつ病の症状が重いままペットを飼うと、前述したように症状が悪化してしまう原因になり、患者にもペットにも悪影響を与えてしまいます。また、ペットの世話は可能な限り家族全員で行うようにしましょう。万が一、患者の症状が再発してペットの世話ができなくなっても、家族が代わりに世話をすることができるというのが理想的です。

まとめ

ペットを飼うことで得られるものには、メリットとデメリットの両方があります。患者とペットで良好な関係を築けるように、症状や世話ができるかどうかなどの点を考慮することが重要です。

 

 

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