子供のうつに効果的な3つの生活習慣

うつ病に寄り添う

日本のみならず世界でも、子供に抗うつ剤を投与することは議論が分かれています。抗うつ剤が子供の身体にどういった影響を与えるかが判明しておらず、日本でも子供への抗うつ剤の投与は医師に慎重な判断が求められています。こうした背景から、現在子供のうつ病治療は、カウンセリングと日々の生活改善が主流です。子供のうつ病治療には、両親や周囲の協力や理解が必要不可欠なのです。今回は、家族全員で取り組めて子供のうつ病に効果的な、生活習慣の改善ポイントをお話します。

家族全員で取り組む生活改善

改善ポイントその1:早寝早起き

セロトニンは脳内で生成され、感情を安定させて身体の生体リズムを一定周期に保つための重要な神経伝達物質です。このセロトニン不足は大人のうつ病の主な原因とされていますが、近年は子供にも同じようにセロトニン不足が原因と見られるうつ病や不登校が増えています。

日光などの刺激に反応して分泌されるセロトニンは、夜の間はほとんど分泌されません。日のあるうちに眠っていると、身体の中のセロトニンが足りなくなってしまいます。セロトニンは睡眠や覚醒に関する役割も担っており、身体が覚醒状態にあるときに多く分泌されます。夜遅くまで起きて、朝も遅く起きるという生活は、セロトニンの分泌されるリズムが崩れてしまい、結果として身体の体感時間も実際の時間とずれていくのです。早寝早起きは、身体の生体リズムを日光の出ている時間と合わせることでセロトニンが規則的に分泌されるよう促す効果があります。子供だけでなく、なるべく家族全員が早寝早起きの習慣をつけるようにしましょう。

改善ポイントその2:ゆっくりお風呂につかる

うつ病と大きく関わるセロトニンは、脳のセロトニン神経という場所から分泌されます。短い時間のお風呂やシャワーだけの生活が続くと、全身の血行が悪くなってしまいます。すると心臓の真上にある脳にも血液が行き渡らなくなり、脳の活動が低下することでセロトニン神経にも影響を及ぼします。少しぬるめのお湯にゆっくりつかることは、全身の血行を良くしてセロトニン神経を活発化させ、セロトニンの分泌を促します。

また、セロトニンはグルーミングによっても分泌が促されます。グルーミングとは本来動物の毛づくろいのことですが、人間の場合は髪を梳かしたりマッサージしたりというスキンシップのことを指します。お風呂で子供と触れ合い、スキンシップを図ることでセロトニンの分泌が促され、感情や睡眠の安定につながります。

改善ポイントその3:休みの日は、外に出て日光浴を

近年子供の遊びは、屋内へと移行しつつあります。子供向けのゲームが増えたのと同時に、子供が気軽に遊べる公園が少しずつ減っていることも原因とされています。日ごろ子供が友達と遊ぶときには、コミュニケーションツールとしてゲームをさせるのもいいでしょう。しかし、両親が休みの日には積極的に外に出て、一緒に身体を動かしたり日光浴をしてみましょう。小さな公園の減少にともない、地方自治体が管理する、アスレチック遊具が充実した公園が増えてきています。そういった場所に子供を連れて出かけ、家族の休日を過ごすこともうつ病治療には大切です。先に述べたように、セロトニンは外部からの刺激によって分泌されます。適度な運動や日光の刺激はセロトニンの分泌を促し、うつ病の改善につながるのです。

ただし、子供が嫌がっているのに、無理にそういった場所へ連れ出すのは逆効果にもなりかねません。公園のような場所に行くのを嫌がる場合も、近所を散歩したり自宅の庭で遊ぶだけで日光浴や適度な運動になります。子供を外に連れ出す場合は、できる限り子供の意思を尊重しましょう。

まとめ

今回ご紹介した3つのポイントには、全てセロトニンが大きく関わっています。セロトニンは感情の安定や生体リズムの他、身体の中にある心臓や消化器官などをバランスよく機能させる潤滑油としての役割も担っており、人間が生きていくうえでとても重要な物質なのです。早寝早起きや日光浴によってセロトニンの分泌を促すことは、心身の健康を保つために大人にも子供にも効果的です。

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