大人こそグルーミングを通してうつ病を予防

うつ病に寄り添う

 

うつ病はかかってしまうと抑うつ状態や無気力感が抜けず、治療にも数カ月から1年以上を要する辛い病気です。さらに、うつ病はどんな年代の男女にも発症するリスクがあることが分かっています。しかし、普段からの何気ない取り組みによって、うつ病を予防・改善することは可能です。そのうちの一つが、「グルーミング」と呼ばれる人と人とのコミュニケーションです。ここでは、グルーミングにはどんな効果があるのか、具体的にはどのようなことをすればいいのかについてご紹介します。

積極的なグルーミングでセロトニンやし大人のうつ病予防する

グルーミングがうつ病予防につながる

うつ病はさまざまな要因が重なりあって発症していると考えられていますが、そのなかで最も大きな要因だとされているのが、脳内伝達物質セロトニンの不足です。セロトニンは自律神経のバランスを整える伝達物質であり、うつ病患者のほとんどはセロトニンが不足しているとのデータもあります。

スキンシップには、このセロトニンの分泌量を増加させる効果があるとされています。セロトニンは副交感神経を活性化させ、気分を落ち着かせてくれます。つまり、握手をしたり、ハグをしたり、マッサージをし合ったりといったスキンシップによって、うつ病リスクは下げられるのです。また、スキンシップに限らず、一緒にご飯を食べる、休日に一緒に遊びに行くなどの心の触れ合いもセロトニンを増やしてくれます。

こういった触れ合いを総称して「グルーミング」といいます。グルーミングとは、猿の毛繕いなど動物が群れのなかで行うコミュニケーションのことですが、人間同士の触れ合いもグルーミングと呼ばれます。このグルーミングは動物行動学において、お互いのストレスを緩和するための行動であると証明されています。人間同士の触れ合いにおいても、ストレスを軽減させる効果が期待できます。

子どもとのスキンシップは簡単ですが、大人同士となると、身体の触れ合いはなかなか難しいかもしれません。家族とも気恥ずかしさがあるというなら、夕飯を必ず一緒にとるようにするなど、まずは一緒の時間を増やすところから始めましょう。そこから徐々に身体の触れ合いを取り入れていきましょう。お互いのマッサージは習慣化がしやすく、スキンシップを増やすために適した方法です。

オキシトシンとの相乗効果

グルーミングはセロトニンだけではなく、オキシトシンという伝達物質の分泌量も増加させます。友達との談笑で楽しい気分になったり、恋人と触れ合って幸せな気分になったりするのはこのオキシトシンが分泌されているからです。このように脳を癒してくれる効果があるため、オキシトシンは人を幸せにする物質だと言われています。

オキシトシンは脳を癒してくれるだけではなく、セロトニンの分泌量を増加させるという効果も持っています。つまりグルーミングでオキシトシンが分泌されれば、セロトニンの分泌量もさらに増えるという相乗効果が期待できるのです。

夜のグルーミングはさらなるうつ病予防に

グルーミングはいつ行ってもいいものですが、夜に行うことで睡眠の質が良くなり、さらなるうつ病の予防効果が期待できます。なぜなら、質の良い睡眠は自律神経のバランスを整える効果があるからです。質の良い睡眠を得るためには、睡眠導入の効果があるメラトニンというホルモンが必要です。メラトニンはセロトニンを材料に作られるホルモンであり、太陽の光があると十分に生成することはできません。夜にグルーミングを行うことによってセロトニンと同時にメラトニンの量も増やすことができ、睡眠の質を向上させることができるのです。質の高い睡眠が確保できれば自律神経は整い、心身の疲労・ストレスは軽減し、うつ病を予防することができます。

まとめ

家族など親しい人とグルーミングを行うと、うつ病の予防につながります。現代社会が「ストレス社会」と呼ばれるようになったのは、人々が忙しくなり、こういったスキンシップの機会が少なくなってしまったからかもしれません。うつ病の予防だけではなく、普段のストレスの解消にもなるので、是非グルーミングを増やしていきましょう。

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