うつ病を改善する「ぬいぐるみテラピー」とは?

うつ病に寄り添う

アロマセラピーやアニマルセラピーなど、うつ病に効果的なケア方法はさまざまあります。
そのなかには、ぬいぐるみを使ったケア方法もあります。
ぬいぐるみは子どものものだと思われがちですが、オランダの研究グループはぬいぐるみが持つ大人への癒し効果についての研究結果を発表しています。
その研究結果によると、ぬいぐるみには精神状態を落ち着かせ、癒しをもたらす効果があるとわかりました。
今回は、そのぬいぐるみが持つ癒し効果について紹介していきます。

うつ病患者やアダルトチルドレンケアに効果的

触れる」ということは不安解消に効果的

オランダの研究グループが行ったある調査は、大学構内でアンケートを取るという形で行われました。
一部の調査対象に対しては、調査員が軽く肩に触れながらアンケート用紙を渡し、調査を行いました。すると、肩に触れられた被験者のほうが社交的に振るまうことがわかりました。
また、質問の過程で死について考えさせられた被験者のうち、肩に触れられた被験者は死への恐怖が軽減されていたことも判明しました。

このことから、「何かに触れることは、無意識な不安の解消に繋がるのではないか」と考えられています。

加えて、被験者をぬいぐるみに触れさせて同じような実験も行われました。
質問の過程で死を意識させられた被験者にぬいぐるみの価値を質問すると、「ぬいぐるみの価値は23ユーロ」と答えたのに対し、死を意識させられなかった被験者は「ぬいぐるみの価値は13ユーロ」と答え、明らかな価値観の違いがみられました。

この研究結果を受けて、研究グループは「人は死を意識させられた際に、自分の存在価値について不安になる。その不安を解消するのに役立つのが何かに触れるという行為である。それは人だけでなく、ぬいぐるみでも大きな効果が期待できる」という結論を出しました。
視覚や聴覚だけでなく、触覚も癒しを感じるために大事な感覚なのです。

ぬいぐるみを抱きしめる=自分自身を抱きしめる

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前述したとおり、人間は何かに触れることで癒し効果が得られる、と考えられています。その効果を利用した、ぬいぐるみ療法も徐々に広まっています。

この方法に必要なものは、両腕で抱きしめることができるぬいぐるみだけ。ぬいぐるみがなければ、触り心地のいい枕や軽い毛布などでも代用できます。
必要なものを用意したら、自分が最も落ち着ける場所へ移動し、ぬいぐるみなどをなでたり抱きしめたりしてみましょう。
ゆっくりと深呼吸しながら、なでたり抱きしめたりすることで心を落ち着かせていきます。
名前があるぬいぐるみなら、名前を呼んで話しかけるのも方法の一つです。

このぬいぐるみ療法(テラピー)には、一種の「セルフヒーリング効果」が期待できます。ぬいぐるみに自分自身の寂しさや不安、いたたまれなさを投影して抱きしめることで、「自分で自分の心を抱きしめ、癒す」といった感覚になるのです。

また、このぬいぐるみ療法にはいわゆる「アダルトチルドレン」を癒す効果も期待できます。
アダルトチルドレンとは、幼少期の家庭環境のトラウマが原因で、大人になっても深く悩んでいる人のことを指します。その悩んでいた「幼いころの自分」をぬいぐるみに投影し抱きしめることで、癒し効果が得られると考えられています。

なお、「アダルトチルドレンにはうつ病患者が多い」と考えられており、両者の関係は密なものだといわれています。うつ病のケアはもちろん、アダルトチルドレンのケア、もしくは両方に悩まされている人のケア方法として、ぬいぐるみ療法は効果的です。

まとめ

大人になるにつれ、ぬいぐるみを撫でたり抱きしめたりすることはなくなっていきます。
しかし、ぬいぐるみを抱きしめることによって得られる癒し効果は、うつ病による不安や寂しさの改善に役立ちます。
お気に入りのぬいぐるみや部屋に何気なく飾っているぬいぐるみがあったら、ぬいぐるみ療法を試してみましょう。

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