顔の表情の変化がうつ病発見のきっかけに。表情の暗さに要注意

うつ病に寄り添う

 

顔の表情には、その人のからだやこころに生じている異常が現れる場合があります。うつ病も、表情に異常が現れる病気の1つです。うつ病は、早期発見と適切な治療により、早期回復が可能な病気です。身近な人の異常に気がつき、その人を守るためにもうつ病の知識を深めましょう。

 

ここでは、うつ病が顔の表情に与える影響やうつ病の特徴的な症状、うつ病改善の方法などを紹介します。

 

うつ病になると顔の表情が乏しくなる。会話への返答内容にも注意を

 

顔の表情は、目や鼻、口などを動かす表情筋によって作られています。しかし、この表情筋はストレスなどにより緊張するため、うつ病になると表情筋が硬くなって表情が強張ってしまうことがあります。また、うつ病の発症要因となったこころの問題などにより、顔の神経が障害を受けて顔の一部や全体が歪んだり、痙攣したりして表情のぎこちなさや乏しさを生み出すことがあるのです。

 

また、うつ病になると表情が暗く、元気がなくなることも特徴的です。思考力が低下して感情表現が乏しくなっているため、表情に動きがなくなります。会話中に他人と視線を合わせることもなくなり、会話の量そのものも少なくなるため、普段親しくしている人であれば会話中に違和感を覚えることも少なくありません。何か尋ねても返事が短くて素っ気ない、途切れ途切れの返事になる、全く返事がないといった反応が見られたら、うつ病などのこころの問題が生じていることを疑いましょう。

 

うつ病に見られる特徴的なこころとからだの症状

 

うつ病になると、顔の表情が変化するだけではなく、こころにもからだにもさまざまな症状が現れます。からだの症状としては、倦怠感や疲労感、過眠や不眠などの睡眠障害、食欲低下や過食、味覚障害、頭痛やからだの凝りといった原因不明の体調不良などがよく見られます。また、こころの症状としては、抑うつ気分や不安、意欲や気力の低下、興味の喪失、集中力や判断力の低下、「自分は役に立たない人間だ」「死にたい」などと考えるといった症状が特徴的です。

 

このような症状が現れることから、日常生活に支障を来すことも少なくありません。人付き合いが億劫になったり、家事や仕事を満足にこなせなくなったりするだけではなく、会社や学校に行くことすらできなくなるケースも多いのです。もしこれらの症状が2週間以上1日中継続しており、普段通りの生活を送ることが難しくなっている場合は、うつ病の可能性を疑って早めに専門医を受診するようにしましょう。

 

うつ病改善のために。本人ができることとは?

 

もし自分の状態に「何か変だな」と違和感を覚えたら、まずはうつ病のセルフチェックを行ってみましょう。単なる憂鬱感とうつ病の大きな違いは、「生活に支障がでるほどの気分の落ち込みが、2週間以上継続しているかどうか」といった点です。これに当てはまり、前述したようなうつ病で見られる特徴的な症状に該当するものがあれば、心療内科や精神科の受診が必要です。うつ病は放置により悪化することはあっても、改善することはありません。早期発見と早期の治療開始が、スムーズなうつ病からの回復にもつながります。

 

まだうつ病とは言えない状態でも、「ちょっと危ない」と感じるようであれば自分でできるうつ病予防を生活の中に取り入れましょう。例えば、仕事からの帰り道に寄り道をしてジムやサウナなどで汗を流すと、会社で受けたストレスを忘れやすくなります。また、ストレス源や嫌なことを書き出して問題解決の糸口を探ったり、今日あった良いことを書き出したりすると、気分の落ち込みが軽減されることも多いです。

 

朝どうしても起きられない場合は、カーテンを10cmほど開けたまま眠ることで、朝起きる前にからだを覚醒状態に近づけられるようになります。日光を浴びることで体内時計や自律神経が調節されるため、生活リズムの改善効果も期待できます。

 

周囲の対応がうつ病の改善につながることも。うつ病の知識を深めよう

 

うつ病の治療で大切なことは、十分な休養を取ることです。しかし周囲の理解がなく、「いつまで寝てるんだ」「ただ怠けているだけではないのか」などと思われているように本人が感じる環境では、焦りと自己嫌悪によりうつ病が悪化してしまうケースも少なくありません。

 

そのため、身近なところにうつ病の人がいる場合、まずはうつ病に対する知識を深めることが大切です。うつ病は誰でもかかりうる病気であること、必ず治ること、薬物治療が有効であることを認識しましょう。併せて、うつ病の人への励ましは、最悪自殺を招く危険な行為であるということも頭に留めておく必要があります。うつ病の人への励ましは、「これ以上頑張れない」「早く良くならなければ」という諦めや焦りを生む引き金になってしまうのです。

 

うつ病の人が身近にいたら、本人が1人で抱え込まずにすむようにいつでも話を聞くという態度を心がけましょう。もちろん、話したくないときに無理やり話させる必要はありません。本人が話せるようになるまでそっと見守り、必要があれば通院に付き添って一緒に医師の話を聞くなど、寄り添って治療を進めていくという姿勢を守ることがうつ病改善の第一歩となります。

 

うつ病は治療が可能な病気。焦らずじっくり治療に取り組もう

 

うつ病の治療は、改善と悪化を繰り返しながら少しずつ症状が良くなっていく病気です。少し調子が良くなってきたからと無理をしたり、薬の服用を自己判断でやめてしまったりすると、病状が悪化してしまったり薬の副作用が現れたりすることもあります。うつ病の治療は、何より焦らずじっくりと取り組むことが大切です。何事も医師と相談しながら治療を進め、薬の減量や中止時期を自分で判断してはいけません。

 

「これまで頑張ってきたから今は休むときだ」と考え、こころとからだをしっかり休めながらうつ病の治療に専念することが早期回復につながります。規則正しい生活や日光を浴びることはうつ病の改善につながりますが、「早く治るために、毎日やらなければ」と考えるとうまく休養を取ることができません。決して無理をせず、できることを少しずつ増やしながら、一歩一歩改善への道を進めていくようにしましょう。

 

顔の表情の変化はうつ病を早期発見するきっかけに。身近な人の異常を察知しよう

 

うつ病になると、顔の表情や会話の受け答えなどに異常が現れ始めます。本人がまだ気がついていないようでも、指摘してあげることでうつ病の早期発見につながることを忘れないようにしましょう。

 

うつ病は誰にでも起こりうる病気の1つです。うつ病による最悪の事態を防ぐためにも、うつ病の知識と理解を深めて自分や周囲の人のこころとからだを守りましょう。

 

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