会社におけるメンタルヘルスケアとは?「4つのケア」について考える!

うつ病に寄り添う

職場でのメンタルヘルスの重要性は高まるばかりです。厚生労働省は平成12年に「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」の策定を行いました。6年後には見直しをして「労働者の心の健康の保持増進のための指針」を策定、現在は「4つのケア」を基本に、継続的かつ計画的に対策が行えるようにメンタルヘルスに取り組む必要があるとしています。会社におけるメンタルヘルスケアについての「4つのケア」とはどのようなものか紹介します。

職場におけるメンタルヘルスケアとは?

メンタルヘルスとは精神面における健康のことを指し、職場におけるメンタルヘルスケアとは、会社で働く全ての人が心の健康を保ちながら気持ちよく働けるように配慮することをいいます。対象となる人は、健康な社員だけでなく、ストレスを強く感じて精神が不安定になりつつある人や、精神疾患を患っている人も含まれているのです。職場管理者は社員全ての人のために、よりよい職場環境を目指して具体的な仕組みを整えなければいけません。

身体そのものは健康であっても、心が不健康であると、仕事を確実にこなすのは難しいものです。心が不安定だと、集中ができなかったり、些細なミスをおかしたりして、生産性の低下を招くだけでなく、大きな事故につながるおそれがあります。社員の心のケアをおろそかにしていると、会社が思わぬトラブルに巻き込まれたり、労災の請求や訴訟に発展したりすることも考えられます。

メンタルヘルスケアについて取り組むことは個人のためだけでなく、生産性を高めたり、リスク管理を行ったり、会社にとってもメリットがあるのです。

メンタルヘルスケアにおける「4つのケア」とは?

職場におけるメンタルヘルスケアをすすめていくにあたって、効率よく行えるように、厚生労働省は対策を4つに分けて考えています。1つ目の対策が「セルフケア」です。個人が行う対策のことを指します。自分自身の健康のことですから、人任せにするのではなく、自ら積極的に取り組むことが大切です。職場でストレスを感じたら、進んでその解消に努めなければいけません。

2つ目は、「ラインによるケア」です。事業管理者が行う対策のことを指します。職場におけるストレスとは必ずしも個人で解決できるものばかりではありません。責任者は職場の環境を見直して、個人にストレスとなっているものの軽減や、不要なストレスがないか、職場環境を整える必要があるのです。

3つ目は、「事業場内産業保健スタッフなどによるケア」です。産業医や衛生担当者による対策のことで、メンタルヘルスが不安定になりそうな人を早期に発見して、早めに対策をとるのが狙いです。そのために、個人、責任者、産業医などの保健スタッフが連携をとることが求められます。

4つ目は、「産業場外資源によるケア」です。社内で対応しきれない場合には、医療機関などの社外を利用して対策を行う必要があります。職場や本人の不利益が最小限にとどまるように行う支援を行っていきます。

具体的に会社が行うことってなに?

4つのケアに沿って、会社側は具体的にどのような対策をとればよいのでしょう。まず、各自でメンタルヘルスの自己管理を行ってもらうためには、社員一人ひとりがメンタルヘルスについての知識を身につける必要があります。会社側は個人に正確な情報を提供し、メンタルヘルスに対する個人の意識を高めることが大切といえるでしょう。そうして職場の環境をよりよいものに改善するのが効果的です。よりよい職場環境にするためには、社員のフィードバックが欠かせませんが、部下が上司に対して職場の問題点を指摘することは容易とはいえません。上司はその点を理解しながら、フィードバックのしやすい環境や関係作りをする必要があるでしょう。

また、より早くに社員のメンタルヘルスの不調に気がつくためには、常に社員とコミュニケーションを取り続けておくことが大切です。そうすることで、普段との様子の違いに気がつくこともあります。社内の保健スタッフも積極的に関われるように、定期的に面会できる場を設けたりするとよいかもしれません。
病気で休養することになった場合は、職場復帰に向けてのフォローが必要になります。状況に応じて臨機応変に対応していかなければいけません。本人はもちろんのこと、主治医の判断、家族のサポートなどを考慮しながら「短時間勤務」「業務変更」「異動」などを利用して円滑に職場復帰ができるようにサポートしていくことになるでしょう。

個人のメンタルヘルスに対する意識を高めて職場環境を整えよう

年々、職場におけるメンタルヘルス対策の重要性が高まっています。社員の精神面の健康に目を向けることは個人のためだけでなく、生産性の向上やリスクマネジメントの面において、会社にとってもメリットがあると考えられています。厚生労働省が提唱する「4つのケア」を基本に、社員一人ひとりのメンタルヘルスに対する意識を高めて、より早く不調に気がつく仕組みを整えることが重要です。職場管理者はコミュニケーション能力を高めて、社員からより円滑に情報が得られるように努力しなければいけません。万が一、病気に至ったときには、社外の機関とも相談しながらスムーズな職場復帰を目指しましょう。

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