うつ病は初期段階の見極めが肝心!悪化する前に「休む」という選択を

うつ病に寄り添う

うつ病は、なにより適切な早期治療が大切な疾患ですが、自覚するのが難しく症状を放置して悪化させるケースも少なくありません。その理由は、うつ病の代表的な症状であるゆううつ感が、日常的に起こるものでもあるためです。

うつ病の初期症状や日常的なゆううつ状態との違いをしっかりと把握し、うつ病の予防や症状の悪化を防ぐようにしましょう。また、身近な人がうつ病になってしまった場合の対応法も紹介します。

こんな症状が出たら要注意!うつ病の初期症状

うつ病の初期症状に早い段階で気づくことができれば、症状の悪化を防ぐことにつながるだけではなく、発症そのものを未然に防げる可能性も高くなります。ただ、初期症状は日常生活の中で生じやすいものも多いため、自覚しやすい症状に注目して普段から気をつけておくことが大切です。

最も自覚しやすい症状としては、寝付くまでに30分以上かかる入眠困難、眠りについても夜中に何度も目が覚める中途覚醒、普段より2時間以上も早く目が覚めて眠れなくなる早朝覚醒、眠りが浅く熟睡感が得られない熟眠障害といった不眠症の症状が挙げられます。

不眠は代表的な症状のため、今は問題がなくても3年以内にうつ病を発症するリスクが4倍になるなど、深い関連の見られる症状です。このほか、今まで楽しかった趣味や好きなことに対して喜びや楽しみを感じず、常にゆううつな気分が晴れない、よいことが起こっても気分が落ち込んでいるといった症状も特徴的な初期症状になります。

ゆううつとうつ病は異なる!区別するポイント

気分が落ち込んでゆううつな気分になるのは、誰でも経験することです。そのため、日常的にあるゆううつな状態なのか病気によるものなのか、判断できないことも少なくありません。その場合は、まずゆううつな状態がどれくらいの期間継続しているのか振り返ってみましょう。もし、ゆううつな状態が2週間以上の長期間に渡って継続しているようであれば、うつ病の可能性が高くなります。

もし長引くゆううつ感に頭痛や不眠、食欲不振といった症状を伴い、日常生活や仕事に支障を来しているようであれば、より可能性が高まります。人付き合いが上手くできなくなっていたり、趣味を楽しむことができなかったりするのも特徴的な症状です。

もしこれらの症状に心当たりがあるようであれば、「ただゆううつな気分が長引いているだけ」と放置せず、一度心療内科や精神科などを受診して相談するようにしましょう。

「うつ病かも?」と思ったら。セルフチェックで自分の状態を確認しよう!

いつまでも気分が晴れず、上手く眠ることができないといった症状が続いているようであれば、まずセルフチェックにより自分の状態を冷静に見つめるようにしましょう。

うつ病は、自覚のないまま集中力や判断力が低下していきます。そんな状態で無理に仕事をしてミスを重ね、そのことでさらに自分を追い詰めて症状を悪化させてしまうことも多いのです。

この病気は、放置により改善することはありません。放置すればするほど症状が悪化してしまいますので、「なにかおかしいな」と感じたらできるだけ早めに自分の状態を振り返りましょう。

セルフチェックをするときは、まず気分の落ち込みや不眠といった症状の継続期間と頻度を振り返ります。2週間以上に渡ってこれらの症状がしばしばみられるようであれば、発症している可能性が高まります。

加えて、集中力や判断力の低下、意欲や問題解決力の低下、自信の喪失、生きがいの消失、食欲不振、ストレス過多といった症状に心当たりがないか確認しましょう。

また、「自分は役に立たない人間だ」としばしば考えてしまう状態も、うつ病に見られる代表的な症状です。

これらの項目は、適応障害や不安障害など、別のこころの病気にも当てはまるものです。できるだけ早い段階で専門医を受診し、自分の状態について相談するようにしましょう。

どう対応すべき?身近な人がうつ病になってしまったら

うつ病の治療には、周囲のサポートが欠かせません。しかし、誤った対応により、症状の悪化を招いてしまうこともあります。身近な人が発症してしまったときに正しい対応ができるよう、しっかりと知識を身につけておくようにしましょう。

まず心がけておきたいのは、前述した初期症状などに早期に気づいてあげることです。前述したようにこれは自覚しにくい病気のため、症状を放置して悪化を招くことが多い傾向にあります。

もし、仕事上でのミスが増えた、食欲や元気がなくなっている、趣味に興味を示さないなどの兆候が見られたら、病院へ行くように促してあげましょう。受診を嫌がる場合は、病院へ付き添ってあげるのもよい方法です。

また、本人の話に耳を傾けてあげることが大切です。この際、病気になった原因を問い詰めたり、無理に励ましたりすることはせず、本人が話したいように話せる状態を作るようにしましょう。

言葉に詰まってしまうときも無理に聞き出すことはなく、「話したくなったら話して」という雰囲気を作り、サポートに徹します。加えて、安心して休むことができる環境を整えていきましょう。

治療の基本は「休養」にありますが、病気により仕事や家事ができなくなってしまうと、休むことに罪悪感を覚えて十分に休養をとることができないケースも多いのです。「今まで頑張ったのだから、今くらいしっかり休みましょう」と伝えて、こころとからだを休ませてあげるようにしましょう。

最も注意しなければならないのは、自殺願望です。病気により判断力が低下すると、突発的に「死にたい」という気持ちが強まってしまうケースが見られます。自殺の直前には、強いイライラ感が見られたり、唐突に身辺整理を始めたりする場合が多いので、言動に注意を払うようにしましょう。

もし本人から「死にたい」といわれたら、「バカなことをするな」と行動を否定するのではなく、どうして死にたいほど辛いのか冷静に話を聞き、その気持ちを理解するよう努めましょう。そのうえで病院を受診し、必要があれば入院するなどの措置を取ることが本人の命を守ることにつながります。

うつ病は適切な治療をしっかりと継続できれば、改善に向かっていく病気です。身近な人が発症してしまうと、「早く治って欲しい」と気が急いでしまうこともありますが、焦らずじっくり治療をサポートしてあげるよう心がけましょう。病気を理解し、こころから休める環境を作ることが、大切な人を支えることにつながります。

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