互いの関係性の濃さより、相手の人間性を見て判断する

プロフィール
LOVE=DO 40代 女性
2008年の夏に鬱状態と診断され、合成薬を使わずに漢方薬治療を開始。3年後には転職を考えられるようになり、さらに数年後には支障なく生活できるまで回復。早期発見ゆえ軽度の患者であるが、強いストレスで症状がぶり返す危険性は残っている。
お困りごと
うつ病の告白

 

うつ病になったことを誰に話すべきか悩む

私の鬱のきっかけは、おそらく長期にわたるストレスの積み重ねによるもので、どれが最大の原因だったかは自分でもよくわかりません。しかし通っているスポーツジムのネットの書き込みに、私の名前があがっていたのを見てしまったとき、そして、それが延々と続いて、ちょっとした「ネットいじめ」に発展し、徐々にエスカレートしていったとき、自分に異変が起こっていきました。

家では自然に床にゴロ寝するようになり、目には天井しか映ってないのに心は暗い迷宮をさまようような焦燥感と恐怖におびえていたり。
皆が楽しそうにしている場面に自分もいるのに「みんな楽しそうでいいな」と心は独り取り残されていたり。
すごく嬉しいことがあったはずなのに、なぜか泣きたくなったり。

自分で自分の様子がおかしいのに気づいてはいたのですが、その時期に観たテレビで精神科の先生が喋っていたうつの症状に自分が当てはまっていたことに衝撃を受けました。
その後、よさげな病院を自力で調べ上げて通院し、ゆっくりではあったけれど、それまでの心の誤作動は次第になくなっていきました。

症状が穏やかになるにつれ冷静になり、改めて考えてみると……家族・職場・交友関係。うつ病のことは言ったほうがいいとは思うけど、誰に、どの程度のことを話せばよいのか?と悩むようになりました。
人生にリセットボタンはありません。ここで話す相手を間違ってしまったら後々厄介なことになるかもしれないのです。

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家族:一番身近ゆえに難しい相手

まず最初に家族に話すことにしました。私は両親と姉と同居しており、遠方で暮らす兄がいるのですが、姉と、遠方に暮らす兄は冷静に受け止めてくれました。
が、父には最初から話す気がありませんでした。父は昔から遊び人で、どれだけ年を重ねても父親になりきれてない部分があり、子どものころから相談ごとなんてしたことは一度もありません。

そして母に話すのも私としては気が進みませんでした。母は昔から、嫌なことから目を背けて生きてきた人で「自分の娘がうつになった」という現実を受け入れることなんて無理だと思ったからです。
しかし兄に「これから共にうつ病と闘うことになる人なんだから早く話せ」とメールで促され、苦肉の策として私の代わりに姉から母に話してもらうことにしました。
数時間後、納得したような混乱してるようなメールが母から届きました。そんなに優しげなことは書いてなかったけれど、とりあえず姉の協力のおかげで、ひとつの難題をクリアすることができました。

同僚:「仲間」だけど「味方」かどうかはわからない

職場の同僚には、ほとんど話していません。私の職場は女社会なので、この手の話は格好のネタにされるからです。ただ、当時一番仲のよかった同僚には話してみることにしました。
その同僚は「弱って休んでるところを他の人に見られたら変な噂になるかもかもしれないから、所長には言ったほうがいいよ」と言ってくれたので、所長にも話すこととなりました。
所長は常に笑顔の人でしたので、話をしても表情が豹変するようなことはありませんでしたが、驚いたとは思います。「あまり考えすぎないように」と言ってくれました。

プライベート:った方が楽ならば言う

前述したように、うつ病のきっかけにもなったのがスポーツジム仲間による「ネットいじめ」だったという経験もあり、マズイことが起こる前に先手を打っておきたいと思った私は、通っているスポーツジムのマネージャーにも言っておくことにしました。
実際には言う必要のないケースかもしれません。しかし私は、自分のうつを言わずにジムに通うことに後ろめたさを感じていました。もちろんうつ病に罪悪感を感じる必要なんてないことはわかっているのですが、このことが他の会員にバレたとき、「なんだ? お前みたいなのがこんなところに来るなよ」みたいなことを言われたときのことを考えると自分が本当に通ってよいのか知っておきたかったのです。
マネージャーは思いのほか特にリアクションもなく、他にもうつ病患者だった人が通っていたということや、何の問題もないなら通い続けてよいことを教えてくれました。
自分がさんざん思い詰めていた割には、あっさりと展開していったので拍子抜けした感じでした。

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現実を見て、心の声を聞く

うつ病を発症してから7年。結局、一番の身内である父にはいまだに話していません。これからも一生、言わずにおきます。これでいいんです。
「何でも包み隠さず話せなきゃ家族じゃない」だなんて誰が決めたんでしょうか?
確かに「血のつながったルームシェア」みたいな一家だけど、それでもみんな私の大事な家族です。
ただ、母に話したのは結果的によかったと思います。重大な秘密を胸に秘めながら、ずっと一緒に生活していくことは、やはり私の心に負担になったと思うからです。

自分のうつに気づき、これから自分のうつを受け入れ生きていく方へ。

「家族」「仲間」といった関係性に惑わされず、今の自分を受け入れてくれる人を探して話してください。
そして誰に話すか最終的に決める時は自分の「心」に訊いてください。
どうしても話しておきたい人には話を聞いてもらう。言いにくいならメールでも人づてでも何でも利用していいと思います。
どうしても話したくない人には言わずにおく。
「隠しておく」のではなく「言わずにおく」のです。気持ちの問題です。

すべては自分のために。後ろめたさなどのネガティブな心から自分を解放してあげるために、です。

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