100%でなくても、70%できたらOKと意識を変える

プロフィール
楓 20代 女性
看護師として勤めている際に、強すぎる仕事への責任感と上司からのパワハラが引き金でうつ病発症。休職と退職を経て本格的に治療に取り組み、3年後に別の病院で職場復帰を果たす。現在も気分の波はあるが自分でコントロールできるようになった。
お困りごと
完璧主義が悪化

誇りだった完璧主義が日常生活の足を引っ張るように……

元々の私の性格はひとことで言うと「神経質」でした。幼少の頃から几帳面で細かいことにこだわりがあり、何事も順序良くこなすのが好きでした。周囲に認知されるほどの完璧主義人間でしたが、それを見込んで色々な頼まれごとをされるので、むしろこの性格に誇りを持っていました。

エスカレートする異常な行動

しかし、うつ病を発症し退職してから私の完璧主義は徐々にエスカレートしていったのです。なぜだか家具の配置に異常にこだわるようになりました。インテリアうんぬんの話ではなく、物差しと分度器を使って角度や数ミリのズレを計測し微調整を繰り返していたのです。今までは気にしたこともなかったのに角度を揃えないといけないと思ったのです。
それがひと通り終わると、次の対象はカーテンやシーツに移っていきました。しわひとつなくなるまできれいに伸ばした後は触れることを禁止し、手が触れてしまったら即座にしわを伸ばしていました。
また、手書きで文字を書いていて書き間違えてしまった時はどんなに長文でも書き直していました。パソコンに触れる際は必ず手を洗い、万が一途中で髪などを触ってしまったら汚れたと認識し石鹸で洗わないと触ることができませんでした。
さらに、出かける時はスケジュールを事前に紙に書いておき、その時間通りに用意を進めなければなりません。前日に寝る時間、起きる時間、食事をする時間、準備をする時間などを計算してメモ書きしていました。でも、準備や確認を完璧にこなさないと気が済まないため時間通りにいった試しがありませんでした。

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捕らわれていく日常

そんなことを繰り返していく内に日常生活に弊害が出てくるようになりました。睡眠や食事を忘れて物事に没頭してしまうため生活が不規則になり徐々に昼夜逆転していきました。
一つのことにかかる時間が長く、その行為がドツボにハマってしまったら延々と作業を続けなければならないので、他のことが何もできずにいました。眠っている時でもいきなり目が覚めてカーテンのしわを直したり、何かが気になって確かめに行ったりと寝ても覚めても頭の中は細かなことが気になっており、一種の強迫観念だったと思います。
自分の中で○○分で終えるようにする。○○回したら終わりとルールを決めてみましたが効果はなく、それどころか我慢した分ぶり返してしまい何倍もの時間をかけて確認行為や配置の修正を行っていました。止めたいのに止められずどうしていいのか分からなくなっていました。

70%でOK!」と意識することで改善

通院のたびに出かける準備に苦労していたので、主治医にも相談しました。先生から「70%を目指すように」と言われた時は無理だと思いましたが、しぶしぶ同意しました。周囲も主治医と同意見でしたが、手抜きをすることが許せなかったので当初はもの凄いストレスでした。それも自分基準の70%なので他人から見れば90%だったかもしれません。
しかし、半年ほど続けていく内に少しずつ考え方も変わってきました。そして、その時から個人的に工夫していたのが紙に書き出すことでした。関連図のように物事を書いていく方法で
「できなくてストレスがたまる→生死にかかわるほど重要なことではない→できなくても大丈夫」
「手が触れたところが汚く感じる→目に見える汚れはない→時間が経てば忘れてしまう→気にしなくて大丈夫」
という風に問題点を書き出して、最終的には「大丈夫」という言葉につながるように考え方を導いていきました。

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頭の中で考えるだけではなくて目で見て声に出して読んで五感で感じるようにしました。繰り返し読んでいくうちにこだわりが少しずつ薄くなっていき効果を実感しました。そして「100%を目指す前に70%を目指す。70%まできたらOK。どうしても納得がいかなければ日を改めて考えることにする」ということを繰り返しているうちに、ついにはどうでもいいやと思えるようになったのです。

3年の月日をかけて異常な行動は治まってきました。ですが、完璧に治った訳ではなく今でもこの行動が現れることがあります。そういった時は決まって心が荒れているときです。今では心を落ち着けながら「100%目指さなくても死んだりしない」と思うようにしています。そう思っているうちに忘れてしまうことも多く、自分なりの対処法を見つけたことで心が軽くなりました。

 

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