アップダウンしつつ「仕事がしたい」気持ちが満ちるのを待つ

プロフィール
ひろゆき 40代 男性
仕事に関する悩みから不眠が始まり、うつ病で会社を5カ月休職。その後2年を経て現在は完治。会社の同じ部の同期が現在うつ病で休職中。患者として、周囲の人間として、うつ病と関わってきた。
お困りごと
復職できる日が来るのか不安

うつ病はジェットコースター。上がり下がりを前提にする

うつ病と診断されて休職をしてから、最初の2週間は全く起き上がれずベッドの中で死んだようにぐったりとしたまま、薬を飲んで、寝て、の繰り返しでしたが、徐々に気持ちは上向きになってきて、2カ月もすると普通に外出もできるようになりました。その間、主治医の先生のところにだけは這うようにして通っていましたが、仕事を思い出すと気分はダウン。これからどうしたらいいのかと途方にくれていました。

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穏やかな気持ちも、仕事を思い出すと…

休職から2カ月、外出が出来るようになり、まずは主治医のアドバイスもあって、近所の公園に散歩に行ったり、歩いてすぐのスーパーにお買物に行ったりするようになりました。久しぶりに見る外の世界は新鮮で、少し晴れやかな気分。以前の、度重なる残業と業績が上がらないストレスで悶々としていたころがウソのような明るい気分を取り戻せてきました。そのうちに、だんだんと行動範囲も広がっていき、自分で出来ることも増えてきました。簡単な料理を作ったり、バスで10分の芝生のある公園に行き、コンビニ弁当を食べたり。外に出ること、簡単な作業をすることが「楽しい」と思えるようになったのです。

ただ、仕事をしている頃、私はネットスーパーに関わる仕事をしていたのですが、ある大きなスーパーに行って「ネットスーパー会員募集中」ののぼりを見た途端、仕事をしている頃の心の重さが突然フラッシュバックのように蘇ってきました。心が締め付けられるような気分。しばらくの間、家にいるころは仕事のことはすっかり忘れていたのです。上司の顔、部下の顔、取引先の顔、全く思い出しませんでした。だから心が温和だったんですね。でも、そののぼりを見て仕事のことを思い出すと気分はダメダメに。それからしばらく気持ちはリバウンドしてしまい、数日心の重い日が続いてしまいました。

 

体がアクティブになると気持ちの変化が

その後、休職当初の頃ほどひどくはなりませんでしたが、気分は行ったり来たりの状態に逆戻りです。しかし、主治医の先生の言葉が私の気持ちを変えてくれたんです。
「うつ病というのはジェットコースターのようなものなんです。上ったり下ったりをしながら、徐々に良くなるんですよ。安心してください。徐々に良くなっていますから。大丈夫ですよ」。
この言葉には非常に勇気づけられました。そうだ、前にはできなかったことが出来るようになっているし、私は大丈夫なんだ、と不安な気持ちはかなり和らぎました。

その後、1カ月ぐらいした頃、「体を動かしたい!」と思うようになり、休職前に通っていたフィットネスジムに3カ月ぶりに行きました。久しぶりにかく汗は本当に爽快で、生き返ったような気分でした。それからはジム通いが楽しみになり、徐々に行く回数も増え、週5回通うようになりました。心の安定が運動を求めるようになったんだと思います。

週5回ジムに通うようになった頃に、ふと「暇だなあ、今日は何しようかな」という気持ちが芽生えてきました。そしてだんだんと、「そろそろ仕事がしたいな」と思えるようになりました。休職から4カ月が経っていました。自分もビックリですが、仕事のことを思い出すと心が締め付けられていた頃が嘘のように、仕事がしたい、と思えるようになったのです。

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徐々にギアをあげて行きましょう

主治医にその気持ちを話すと、「そういう気持ちが芽生えたのはとてもいいことだと思いますよ。会社の産業医の方と面談してみてください」と言われました。私の会社は大手上場企業で主治医以外に会社に心療専門の産業医がいるのです。産業医からは、「前の部署に戻りたいですか? 変わりたいですか?」と質問されました。私は前にやっていた仕事が気になっていたので、前の部署に戻ることを希望しました。そして、産業医のからの復職OKが出て、5カ月ぶりに復職しました。

初日に会社に向かう途中はドキドキでしたね。でも、「行きたくないなぁ」という重い気持ちはありませんでした。周囲も大げさにではなく、思っていた以上に普通に明るく「お帰り」という反応でした。産業医からは、最初は10時~15時までの勤務という指示を受けていました。事前に部長から部内に説明があったようで、周囲も15時に帰る私に「お疲れさま」というこれも明るい普通の反応でした。これはありがたかったですね、変に気を使われたらいやだなと思っていたので。
その後、徐々に仕事時間も増えて、2週間後には定時勤務(残業禁止)。1カ月後には通常勤務に戻りました。幸い、通常勤務に戻るまで仕事量も少なかったので、気持ちがダウンすることもありませんでした。

心が重い時期には考えられないかもしれませんが、仕事がしたい、と思える時期がいつか来ると思います。それまでは焦らず、ゆっくり過ごすことをお勧めします。

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