自分と波長の合う先生が見つかるまで探し続ける

プロフィール
ひろゆき 40代 男性
仕事に関する悩みから不眠が始まり、うつ病で会社を3カ月休職。その後2年を経て現在は完治。会社の同じ部の同期が現在うつ病で休職中。患者として、周囲の人間として、うつ病と関わってきた。

お困りごと
病院選び

 

どうやって病院を選んでいいかわからない

3年ほど前、会社での仕事や人間関係がうまくいかなくなり、まずは夜眠れなくなりました。それだけであればよくある話かもしれませんが、問題は解決されずに心は沈んでいくばかりです。うちの会社にはカウンセリングセンターがあり、まずはそこに相談してみましたが、私の場合、悩みを聞いてもらうだけでは心は晴れませんでした。そこで、心療内科に通院を決意したのですが、なかなか自分に合う病院が見つからず……。

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「病院なんてどこでも同じ」と思って探した1軒目

最初に選んだのは家から電車で1駅、駅前ビルの3階にある心療内科でした。行く前に、HP(ホームページ)でその病院を調べたのですが、特段違和感もない(今思えば、逆に何の特徴も見えない)HPで、まずは初診を受けてみました。
現在の心境、出社時の心の重さなどを伝えた上で出た診断結果は「初期のうつ病」ということで、薬を3種類ほど出されました。帰宅後、その薬を服用したのですが、激しい眠気に襲われ、起きてもめまい、ふらつきが収まらず出社ができないくらいの状況に陥ってしまいました。

それでも、「良くなる」と信じて服用を続けたのですが、とうとう辛さが限界となり、会社の産業医に相談をしました。産業医との話し合いの結果、「3カ月ほど会社を休んで、まずは心の元気を取り戻しましょう」ということになり、休職が決定しました。
休職に関して、「明日から長期のお休みをいただきます」と当時の上司、同僚に伝えたのですが、復職後聞いてみると「目の焦点がまったく合ってなく、ろれつも回っていない」状態だったようです。

最初に選んだ病院は先生の薬の知識が古すぎた!

休職が決まって、家族にも事情を説明し、上司・同僚に伝えた次の日からお休みが始まりましたが、相変わらず、めまい、ふらつきが治まりません。確かに、休職前に感じていた心が締め付けられるような苦しさはないのですが、薬の副作用のほうが大きく、気分が優れるという感触はまったくありませんでした。
1週間ほどして「さすがにこれはおかしい」、と思い再び同じ心療内科に行き、症状を伝えたのですが、「最初は副作用があるが、だんだん慣れてくるから」という説明で薬の処方は変わりませんでした。

しかし、「このままではやばい!」という直感から、セカンドオピニオンを聞こうと、同じ駅にある別の心療内科に受診したところ、そこの先生に言われたのは「そんな強い薬、いまどき使いませんよ。その最初にかかったお医者さん、だいぶ高齢ではなかったですか?」という言葉。たしかに!最初の先生は70歳過ぎと思われるおじいちゃんでした。「そうか、どこの病院に行っても変わらないと思っていたけど、病院によって処方も違うんだ」。やっとそう気づかされた瞬間でした。

後から調べてみると、当時処方されていたのは「三環系抗うつ剤(TCA)」といわれるもので、1950年代ぐらいから使われている強力な抗うつ作用があるが、副作用も強いものでした。とりあえず、2番目のお医者さんの薦めで、その薬の服用をやめたところ、だんだんとめまい、ふらつきはなくなっていきました。

安心して一緒に治療ができる先生を探したい

そのまま2番目のお医者さんに通ってもよかったのですが、すごく事務的に話す先生で、あまり親身になってくれてる気がしません。最初の先生で懲りていた私は、「納得いくまで安心して一緒に病気のことを考えてくれる先生を探そう!」と思いました。
隣の駅でもう1カ所、3つ先の別の急行が止まる駅で3カ所、1日2カ所ほどのペースで合計6カ所の病院に通ってみました。1度目に懲りて、早く「ちゃんとした」主治医を見つけたかったのです。

いろいろな先生がいました。アルコールが原因だということで、「シアナマイド」というアルコールを摂取すると立ち上がれないような状態になる薬を勧めてくる先生(この薬も今はほとんど使われないそうです…)、とっても繁盛しているんですが、1人当たり2~3分しかかけず、まるでベルトコンベアーに乗って検査を受けているような対応をする先生。とっても若く綺麗な女性なんだけど、なんだか頼りない先生。この間はとりあえず短期間で回ったので、意見を聞くだけにして、薬の処方はしてもらっていません。

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6カ所目で出会えた「ぴん!」と来る先生

最終的に私が選んだのは私と同年代で「うつは心の病気です。一緒にこの病気を克服しましょう。」と暖かく励ましてくれる先生でした。ホンワカした話しぶりだけでなく、うつのメカニズムをわかりやすく説明してくれ、薬の種類や、症状のサイクル、完治するまでのだいたいの期間など、いろいろと時間をかけてじっくり説明してくれました。
薬についても、個人差で合う合わないがあるので、体の負担の少ないけど、効果のある薬をいくつかその先生と相談しながら試してみて、最終的に選択的セロトニン再取込み阻害薬(SSRI)である「ジェイゾロフト」を服用しました。おかげで、症状は徐々に改善し、その後約1年通院して、最後は握手をして「おめでとう!」といっていただき、治療が終了しました。

うつ病は完治までとても長い時間がかかる病気です。病院を選ぶ際には、通いやすい自宅のそばで、この人なら一緒に・親身になって考えてくれる、できればあまり高齢でない先生を、納得いくまで何カ所か通って選ぶことをお勧めします。

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